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「ジャパネスク アンコール!」/平安コメディ♪
僧唯恵の謀反事件から五か月あまり・・・・・・ぼく(高彬)の許婚の瑠璃さんは、“物の怪に憑かれた”との悪い噂を残して、吉野に篭もったままだ。おかげで、ぼくの母上の態度は硬化―絶対に瑠璃さんとの結婚は許さぬとおっしゃる。そんなある夜、ぼくはたいへんな情報を耳にした。事件以来行方不明の唯恵を、京(みやこ)の中で目撃したというのだ。事件の真相を知るぼくとしては、唯恵を逮捕させたくないのだが・・・・・・。
2 の続編にあたります。
目次
高彬のジャパネスク・ミステリー の巻
ジャパネスク・スクランブル の巻
いつもは瑠璃姫が主人公で、彼女視点で語られるのだけれど、これはサイドストーリー。この人から見た時の話、とかの視点が異なる話って、大好きだ。多分氷室さん自身が、脇役などへの愛が深い人で、それでこういう本を楽しんで書かれたのかな、と思う(「多恵子ガール」「なぎさボーイ」「北里マドンナ」みたいにね)。
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■「高彬の~」は当然ながら、瑠璃姫の許婚の高彬視点。姉思いだけど、ちょっと抜けてる瑠璃の弟・融が活躍(?)する。
■「ジャパネスク~」は、幼少の砌より高彬に仕える守弥視点。大事な若君・高彬を都の物笑いになった「瑠璃姫」なんかと、くっ付けてたまるかー!!、というお話。策略を巡らせるのだけれど、何せ肉体が伴わない頭脳派なものだから、何やらおかしな方向に? 守弥の相棒、たくましき零落の姫君(身分の高い姫なのに、困窮生活のために超リアリストに!)、煌姫もいい。