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「トゥルー・ストーリーズ」/小説よりも奇なるポール・オースターの人生とは

 2008-01-05-23:58
トゥルー・ストーリーズトゥルー・ストーリーズ
(2004/02/26)
ポール・オースター柴田 元幸

商品詳細を見る
ポール・オースターのエッセイ集。amazonによると、「対応する原書が存在しない、貴重なポール・オースター・エッセイ集」であり、「日本で出版される本書のために、オースター自らが目次を組んだという」んだそうな。

そもそも、扉の著者紹介を見るたびに、結構な男前の写真と共にいつも気になっていた、「1947年、ニュージャージー州ニューアーク生まれ。コロンビア大学を卒業後、石油タンカー乗組員、山荘管理人などの職を転々としながら翻訳、詩作に携わる」という、何だか脈絡がなくも思われるポール・オースターの来歴などが、オースター自身の言葉で語られるわけです。

目次
赤いノートブック The Red Notebook
なぜ書くか Why Write?
その日暮らし Hand to Mouth
事故報告 Accident Report
スイングしなけりゃ意味がない It Don't Mean a Thing
折々の文章 Occasional Pieces
 「あれを読むと、以前僕の母親の身に起きたことを思い出すよ……」
 "It remainds me of something that once happened to my mother…”
 サルマン・ラシュディのための祈り
 A Prayer for Salman Rushdie
 ゴサム・ハンドブック
 Gotham Handbook
 ペンシルヴェニア州知事への嘆願
 Appeal to the Governor of Pennsylvania
 訳者から
 Translator's Note
 戦争に代わる最良の代替物
 The Best Substitute for War
 段ボール箱考
 Reflections on a Carboad Box
 覚え書き 二〇〇一年九月十一日、午後四時
 Random Notes:Septembeer 11, 2001-4:00pm
 NYC=USA
 地下鉄
 Underground
訳者あとがき


数々の偶然に彩られ、導かれたオースターの人生は、確かに彼の小説に生きている。柴田さんも書いておられたと思うのだけれど、物語を創る上で通常は偶然を排するところ、これが故にオースターは偶然を入れちゃうんでしょうねえ。ほんと、オースターの人生には、小説よりも奇なることがいっぱい。なかなかに強烈な人物であり、そうはいないと思われる、まるで「ティンブクトゥ 」のウィリーみたいな人物だって存在したしね。

さて、その他に印象に残ったのは、ニューヨークという街に対するオースターの愛。

ゴサム・ハンドブック」は、ソフィ・カルという女性のために書いた、ニューヨーク・シティー暮らしの改善法のお話。それは、「笑顔」、「知らない人と話す」、「物乞いやホームレス」、「一点を育む」という章に分かれ、「物乞いやホームレス」では、心を硬化させないことは人としての務めである、どんなに小さく、無力に思えるしぐさであれ、行動が必要であると説く。「一点を育む」では、すぐ目の前にある目につかない物たちを大事にせよ、歩道、壁、公園のベンチ、それらのどこか一点、都市のなかのある一点を選んで、それを自分のものと考えてみること、そこを清潔に保つこと、美しくすること、自分と言う人間の延長物、自分のアイデンティティの一部と考えてみよ、と勧めている。
(実際、ソフィ・カルはこの指示に従って行動し、のちにその結果を『ダブル・ゲーム』〔一九九九、ロンドン、ヴァイオレット・エディションズ〕で報告したとのこと)

また、十四歳になるオースターの娘が、ハイスクールに通い始め、生れてはじめて一人でブルックリンからマンハッタンへの地下鉄に乗ったその日、彼女が世界貿易センターの下を通過して一時間と経たないうちに、ツインタワーは崩れ落ちたのだという。

一人一人が出来ることには限りがあるし、大都市であっても尚、都市というのは人の有機的な繋がりであり、国もまたその延長上にあるんだなぁ、ということを実感するようなエッセイ集でした。偶然というのも、どれだけ何かに繋がっているか、ということにもよるわけだしね。ちょっと芋づるを連想してしまいました。
「キリキリソテーにうってつけの日」のふくろう男さんの記事にリンク
 →トゥルー・ストーリーズ』ポール・オースター
コメント
こんばんは。


>数々の偶然に彩られ、導かれたオースターの人生は、確かに彼の小説に生きている。

そう、そうなんですよね。
小説家自身が小説の中を生きている。
作家というのは、こういう生き物なのかもしれないなあと思った本でした。
【2009/04/16 23:57】 | ふくろう男 #- | [edit]
ふくろう男さん、訪問ありがとうございます♪

あ、確かに「作家という生き物」って感じがしますよね。
人を食ったような話の展開が、実は現実にあったりするところがすごいですよねえ。
【2009/04/19 23:44】 | つな@管理人 #- | [edit]












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