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「冒険家の食卓」/食卓を共に囲むということ

 2005-08-12-08:49
C.W.ニコル 松田 銑訳「冒険家の食卓」

食事をともにするということは、単にそこに用意された料理を分ち合って食べることだけではなくて、楽しみと信頼と友情と力と人生そのものとを分ち合うことにほかならない

これは、こう語るニコルさんが、世界各地で食べた物を紹介する本。

食べる時の姿勢も素晴らしい。客人として食べ物を頂く時、見慣れない物、食べ慣れない物を、つき返してしまう怖さの事も良く理解している。誰だって、ご馳走と思って出したものを拒否されたら、きっと嫌な気分になるよね。

わたしは見知らぬ土地を初めて訪れ、新しい友人と一緒に食事をするような場合は、出された食物が何であるかをいつも質問する。ただし、目の前の食物の正体がチョコレートでくるんだ蟻だとか、いかの身をはらわたの塩づけにまぜたものだとか、わかっても、とっさに皿をつきのけたりは決してしない。質問するのは、頂く養分のもとが何なのかを知り、それから授かる生命のエッセンスをよく味わい、感謝するためである。
結局のところ、われわれが何かを食べるとき、その何かはわれわれ自身の一部になるのだから。

わたしの人生哲学は、心の底からの「イタダキマス!」の挨拶である、と言ってもいい。

目次
北極熊は鍋の中へ ― 氷原の熊鍋料理
南氷洋のすし ― 新考案”京丸巻”
料理人には逆らうな ― つまみ食い撃退料理
かば焼きだけが鰻じゃない ― イギリス風鰻料理
食い物で人を侮辱するなかれ ― エチオピアで豚を食うには
幽霊島の珍味 ― 日本の酒友諸君にすすめる一品
魚の頭がおれを睨む ― 魚の野外料理法
殺し屋志願 ― 七面鳥に引導を渡す法
懐かしの悪童料理 ― 若鶏の焚火焼き
フランス料理の天国と地獄 ― 私が語れる唯一のフランス料理
腹のことを考える人は尻のことも考える ― カリブー・ステーキと中古トイレ
雪原のディナー ― サヴァイヴァル用冷凍シチュー
酒を飲むのも命がけ ― エチオピア式歓待法
兎と幽霊と巨人の島で ― 冷えた兎のローストと淋しい酒のスタウトと
恐怖の泥団子 ― ジプシーの謎の料理
材料はいくらでも飛んでいる ― ハトポッポ料理
あなた材料を知りたいですか? ― 特選スパゲティ
食卓の下の花嫁 ― ピーター先生と野草のサラダ

目次を見ても分かるかな、ユーモアたっぷり、面白いです。一応、それぞれのお話の後に、作り方も書いてあるのだけれど、例えば<北極熊のポット・ロースト>なんてのは、一生作ることはないと思われる。
<雪のアイスクリーム>なんかも魅力的ではありますが、材料の「清潔で新鮮な天然の雪(汚れた雪は使わぬこと)」が手に入らないかな。

この中で一番おかしいのが、「料理人には逆らうな」のつまみ食いの話。
カナダの湖での調査の仕事をしていた際に、典型的な都会派の料理人バーニーの機嫌を損ねる、グランニーのつまみ食いを止めさせるために、ニコルさんが作ったものとは・・・。
その材料は清浄食品ではなく、ある種のかぶと虫が大好きなもの。

「懐かしの悪童料理」の、イギリスのいじめのひどさには驚かされる。
「イギリスの小学校の男の子たちというものは、冷酷無惨もここまでくればご愛嬌と言いたいくらい、絶妙な拷問の名人である。ただなぐったりするような、そんな生易しいことはしない」のだって。しかし勿論、そんなことでへこたれる様なニコルさんではなく、学校嫌いになりながらも、自然に親しんでいくのです。

「訳者のことば」にもあるように、ニコルさんは、「強烈な好奇心、危険に惹きつけられる冒険心、頑健な体力と負けずぎらいの根性」を備えている。冒険家ニコルさんの様々な場所での出会いと、食事。面白いですよ。

C.W. ニコル, 松田 銑
冒険家の食卓
*臙脂色の文字の部分は、本文中より引用を行っております。何か問題がございましたら、ご連絡ください。
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つなです。
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2008年3月23日に、fc2ブログに引っ越してきました。それ以前のamebaブログでの更新も、引っ越しツールによって移行しています(以前の記事は、表示が少々見辛いかもしれません。ご容赦を)。

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