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「IWGP4電子の星」/マコト!

 2005-08-18-07:53
石田衣良「池袋ウエストゲートパーク4電子の星」

文庫になるまでは読めないな、と諦めていたのだけれど、図書館で発見したので、読んじゃいました。プロフィールの所に石田さんの本からの引用を載せてはおりますが、実は石田さんの作品を全面的に好きだというわけではありません。身の丈にあった、少年、青年モノ限定で好き。詳しくはここらへん
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■東口ラーメンライン
Gボーイズの元突撃隊長・ツインタワー1号と2号が、ラーメン屋「七生」を、ラーメン激戦区池袋東口にオープンした。評判は上々だったが、「七生」が嫌がらせを受けるようになる。商売上がったり。トラブルシューター、マコトの出番。「七生」でアルバイトをする少女・あずみへの、ツインタワーの淡い恋も。

つかい古して先が鋭くとがった中ぶりの牛刀。
「うちのオヤジの形見だ。オヤジは洋食屋のコックだったから、そいつはもう二十年もつかいこんでる。おれたちの年季じゃあ、なかなかそこまでいかないさ」

■ワルツ・フォー・ベビー
にぎやかな通りにある真空の場所。そこにはちいさな花束が飾ってある。誰かの命が失われ、その誰かのことが好きだったものがおいていく白い花束。ひょんなことから、マコトは芸術劇場裏のテラスで5年前に起こった、死亡事件を調べることになる。

「ジャズタクシーってきいたことないか。このクルマのトランクには真空管式のパワーアンプと二十連奏のCDプレーヤーが二台積んである。好きなやつを選んでくれ。今夜のドライブのBGMだ。こいつは個人だから好きなように改造できる」

■黒いフードの夜
ひとり残らず娼婦たちが消えた春の池袋で、マコトが出会ったのは十四歳のビルマの少年だった。娼婦たちも少年も、どちらもやっている商売は変わらない。花を売る、春を売る。売ってはいけないものを売る。「こっちの世界は確かに天国じゃないし、くだらないところだが、それでも自分の人生は自分で選べるんだ。いいか、サヤー、おまえはどうしたい?厳しくても自分で考えて、未来を決めろ」

そこでおれは信じられないものを見た。ビルマ人の少年は汚れた西一番街の歩道にひざをつき、おれに両手をあわせ頭を深々とさげたのだ。おれはそんなことを人からされたのは初めてだったので、口を開けたまま見ていた。春の穏やかな日ざしのなか、サヤーのまわりの空気だけ、ちりやほこりをきれいに拭い去られてきれいに澄んだように見えた。

■電子の星
この夏ロサ会館まえや、ウエストゲートパークでたまっているガキどものあいだで噂になっていたのは、記録的な時給のアルバイトの話だった。マコトは、山形から出てきたソフトウエアの国の無法者で、リアルの世界では引きこもりの、自称負け犬DOWNLOSER・テルからの依頼を受ける。上京して専門学校にいった、テルの友人キイチが消えたのだ。

おれが夢で見たのは、テルの目のなかにともったちいさな炎だけだ。だが、どれほどちいさくても、炎には闇を貫いてこちらに光を届ける力がある。こいつは気のきいた隠喩なんかじゃない。ただの事実。おれたちのちいさな光りは、ほかの人間にきっといつかは届くのだ。
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いつものように、現代的な題材を上手く掬い取っている。正直、新味としては乏しいと思うけれど、でもやっぱりマコトが好き。書き写していて思ったけれど、このIWGPの文は、平仮名と漢字のバランスがいいのだな、とても。マコトに直接話しかけられている感じ。語りの技術?するすると読めるものね。

マコトがどんどん有名になっていくのには、ちょっと笑ってしまう。金を取らない、池袋の街のちょっとイケてるトラブルシューターとして、すっかり名が売れています(コラムニストとしてもね)。「電子の星」では、ちょっとしたサービスあり。

石田 衣良
電子の星 池袋ウエストゲートパーク〈4〉

*臙脂色の文字の部分は本文中より引用を行っております。何か問題がございましたら、ご連絡ください。
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「日常」logとも称していますが、そう多くはない手持ちの本、興味が赴くままに借りてきた図書館本の感想が主になります。
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2008年3月23日に、fc2ブログに引っ越してきました。それ以前のamebaブログでの更新も、引っ越しツールによって移行しています(以前の記事は、表示が少々見辛いかもしれません。ご容赦を)。

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