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「能楽への招待」/お能

 2005-09-17-08:26

梅若猶彦「能楽への招待」

実は相当さらさら流し読んでしまったのだけれど、覚書程度に少し書いておく。「能楽」なんて自分には関係のない世界~、と思って生きてきたのだけれど、数年前にほんのちょっとした関わりがあることを知った。とはいえ、実際に能を見に行ったのは、これまでにまだ二回だけなんだけど。で、能は好きか嫌いかでいうと、私の中では「好き」に分類された。知識がそんなになくても、楽しめたのだけれど、少しは知っておいた方がいいかな、と図書館で手に取った。

面の中で両眼をふさいだり、「心」字形に杖をついて歩いたり・・・・・・。能の演出には不思議がなんと多いことか。じつはここにこそ、能の世界の本質がある。「型附」という秘伝書には何が書かれているのか、世阿弥が到達した最高の美は「幽玄」なのか。基礎知識から本質論まで、演技者の眼からズバリと解説した斬新な能楽入門書。【表紙カバーより】

目次
はじめに
1 能の空間
冷たい空間/能舞台の構造/鏡板/役柄と囃子/能面について/能装束/
作物/『道成寺』の鐘/作物と身体の関係/演目の分類
2 内面への入り口
能楽以前の儀式/面の中で「両目ヲフサグ」/海外演劇の振付/振付の
変更/能の振付の矛盾/テキストと違う所作/能の不条理/『実盛』に見る
完璧な矛盾
3 能楽の歴史
芸能とは/芸能と芸術/古代芸能から猿楽、田楽へ/散楽/田楽/能以前の
猿楽―咒師猿楽/翁猿楽/世阿弥が語った田楽師/信長の時代の能/秀吉
の時代の能/徳川三代時代の能/明治維新の能
4 表現体としての身体
「型」とは何か/型の信仰/型の文化論の発展/『リア』でわかったこと/
コーヒーカップの身体性/身体の負荷
5 秘伝を伝える
「型附」という秘伝書/『融』の型/身体性の伝承/伝承の装置としての
メタファー/メタファーの例/能のメタファー/伝統的身体観とオリジナリティ
6 無への探求
能と禅の関係/精神と技術に思想提供した禅/「無」は粋なもの/インター
ネット上の「無」/世阿弥の芸術論/世阿弥の「幽玄」/「幽玄」から「妙」へ/
「妙」の二面性/「無心」と「幽玄」のちがい/能は武術的か?/身体と鏡/
能楽師と鏡/身体性の歴史は内面探求の軌跡
梅若猶彦を読む―高尾正克
あとがき
*******************************************
「能の空間」を読んで考える
能舞台には大抵の場合、何もない。極限まで削ぎ落とされた空間だ。「作物(つくりもの)」と呼ばれる大道具の一種が使われる事もあろそうだが(代表的なのは、『道成寺』における鐘)、私はそれらを使った舞台はまだ見ていないし、その作物は安価で簡素であるそうだ。

能舞台は荘厳なたたずまいで、絶対的な安定感を感じさせる。その舞台の上で舞う身体は、その空間や空気を揺さぶるほどの威力をもち、何もない空間を独占する必要がある。だから能楽師は自分の肉体より寿命の長い文化財である能舞台に対して、身体の優位性を意識しなくてはならない。

私が見た演目でも、身体は舞台を支配していたように思う。

「能楽の歴史」より
秀吉は自ら能楽をよく演じた。一五九三(文禄二年)一〇月五日から七日まで、秀吉は後陽成天皇の前で六番という驚くべき番数の能を舞ったのだそうだ。今でも三番能、あるいは五番能というものがあって、これは能楽師が一日で三番または五番舞うという独演会のことをさすのだけれど、それに比べても秀吉の体力と精神力は並はずれていたことが分かる

でも、見る方も大変だよな、これ。昔の能は今よりも動きが早く、時間も短かったようだけれど。

「秘伝を伝える」より
この章はちょっと難しい。何てったって「秘伝」だし。

型と呼ばれる形があるのだけれど、形だけではなく内面との関わりをどのように伝えるか、ということ。伝承とはある肉体に刻印されている身体性を、次の肉体へ映そうとする試みで、内面性もまたそこに含まれる。型附に出てくる、ある意味で隠れているメッセージを読み込まなければならない。

「無への探求」より
この辺りは、ほんとにメモ。難しいんだ。

「幽玄」とは、もともと中国の老荘思想や仏教思想の深淵さをあらわす言葉だったが、中世日本においては、歌人である藤原俊成が文学的な美の観念として好んで用いた。幽玄とは歌として書かれるものであり、読むものであり、それ以前に感じるものであった。しかし、世阿弥はその幽玄を身体の領域にもちこもうとした人のひとり。


あとがきに書かれていた、梅若氏の集中時における脳の変化の話も面白かった。

身体性を大事にするのだけれど、身体にほとんど変化を見せないまま、内面で表現する、って面白いよなぁと思った。演じ手の立場から書かれた本なので、自分に役に立つか?と言われたら、特に役に立つことはないんだけれど。でも、自分の知らない世界を知ることって、面白い。

梅若 猶彦
能楽への招待

*ピンクの文字の部分は、本文中より引用後、要約を行っております。
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