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「みどりのゆび」/みどりの指を持っていたら?

 2006-01-17-10:42
モーリス ドリュオン, Maurice Druon, 安東 次男
みどりのゆび

裕福な家庭に生まれた少年チトは、金髪の美しい子供。お父さんもお母さんも美しい人であり、おうちの中もぴっかぴか。チトはすくすくと育ち、何の憂いもないかと思われたけれど、彼は学校に行くと必ず授業中に眠ってしまう性癖を持っていた。

これは困った!お父さんはチトに新しい方法の教育、つまり実際に観察して覚えるという方法をとらせることにする。さて、最初の授業は「土の授業」。先生は年老いた庭師のムスターシュ。そこでチトはムスターシュに、「みどりのおやゆび」を見出される。「みどりのおやゆび」はただそこに触れるだけで、土の中は勿論、屋根の上、まどべり、道の上、垣根の上、塀の上など、いたるところにある役に立たない種を、芽吹かせることが出来るのだ。ただしこの才能は、人に知られた際の揉め事を警戒して、チトとムスターシュ、二人の秘密とする。

次の先生は「かみなりおじさん」。かみなりおじさんは、チトに「規律」を教えるけれど、チトには「規律」がどうにも分からない。美しいものしか知らずに育ったチトは、性善説により立っており、かみなりおじさんに口答えをしては叱られる。刑務所を見ては灰色で鋭いとんがりがついた鉄格子にショックを受け、「貧乏」の勉強では、ゆがんで寄り合ったみにくい町の一角にショックを受ける。こんな所に暮らしていたら、人々の気持ちも暗く淋しいものになってしまうに違いない! さて、ショックを受けたチトはどうしたか?そう、チトにはみどりのゆびがあったのだ。ムスターシュの助言を受けながら、チトは町の様子を変えていく。

さて、チトの住むミルポワルの町は工業の町、それも大砲を作る町で、チトのお父さんは大砲工場の経営者で兵器商人であったのだ。チトは更に病院や動物園で奇跡を起こすけれど、そんな中、バジー国とバタン国との間に戦争が起こる。戦争は悲しいことだけれど、これによってミルポワルの町が活気づくのもまた事実。戦争をやめさせたいチトは、みどりのおやゆびを駆使するが、どうやらそれによって大人たちを窮地に追い込んでしまったようで…。

しかし、チトのお父さんは、真の意味で決断力がある立派な人だった。ミルポワルの町は、本当の意味で生まれ変わる。そして、「チト」とは一体何者だったのか?
****************************************************
物語のようにうまくいけばいいけれど、現実は果たしてどうなのか。読みながら考えていたのは、映画「ロード・オブ・ウォー」のこと(公式サイト )。
実際にこの映画を見たわけではないのだけれど、これについて書いておられるブログに接していて、何となく頭の中に残っていたのだ。

 ◆千の天使がバスケットボールする樹衣子さんの記事
 →『ロード・オブ・ウォー
 
 ◆物語三昧」ペトロニウスさんの記事
 →『ロードオブウォー 史上最大の武器商人と呼ばれた男
   アンドリュー・ニコル監督
 
 ◆トーキング・マイノリティ」mugiさんの記事
 →ロード・オブ・ウォー 2005年【米】アンドリュー・ニコル監督

チトの家族のように、私達だって多分回りまわって、世界のどこかの戦争による利益を受けている。そして、現実の世の中では、チトの家族のように、チトの住む町の人々のように、転身が成功することも少ないのでしょう。そうであっても、「みどりのおやゆび」のように、武器を無力化し、美しいものに変えていけたらなぁ、と思う。

どちらが先かは分からないけれど、汚い荒んだ環境から暴力が生まれる事も、ままある事であり、実際には「みどりのおやゆび」を持っていなくても、一人一人の心がけ、努力で少しずつ明るい世の中に持っていけたら、とも思った。圧倒的な貧しさの前には、なすすべもないのもまた真実だろうし、奇麗事であることも分かるのだけれど。
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つなです。
「日常」logとも称していますが、そう多くはない手持ちの本、興味が赴くままに借りてきた図書館本の感想が主になります。
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2008年3月23日に、fc2ブログに引っ越してきました。それ以前のamebaブログでの更新も、引っ越しツールによって移行しています(以前の記事は、表示が少々見辛いかもしれません。ご容赦を)。

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