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「大草原の小さな家」/長い道のりと草原での暮らし

 2006-02-01-09:48
ローラ・インガルス・ワイルダー, ガース・ウィリアムズ
大草原の小さな家 ― インガルス一家の物語(2)

心地よい「大きな森」の「小さな家」の生活を捨て、ローラたち一家は旅に出る。ウィスコンシン州の「大きな森」には、大勢の人が住むようになって野生動物も少なくなり、広々として、野生動物が安心して暮らす土地が好きな、とうさんの好みには合わなくなっていたのだ。

西部には平らな土地が広がり、野生動物たちが、広い牧場にでもいるように自由に歩き回っているらしい。ミシシッピ河がまだ凍っている冬の終りに、ローラたちは幌馬車で西部に向かう。「大きな森」に住む、じいちゃん、ばあちゃん、おじさん、おばさん、いとこたちとも、暫しのお別れ。

後ろの地図を見れば分かるけれど、この旅程の長さはかなりのもの。ウィスコンシン州ぺピン湖そばの「大きな森」から、アイオワ州、ミズーリ州、カンザス州を越えてオクラホマ州まで、ローラたちは、数え切れない程沢山のクリークを渡り、見慣れない森や丘、見たこともない木が一本もない土地を見る。外でのキャンプを繰り返し、水嵩を増したクリークでは、愛犬ジャックとのあわやの別れも経験する。

長い道のりの果てに、ローラたち一家は目的地に着く。とうさんは家を建て、ここまでの道のりを引っ張ってきてくれた、ペットとパディーのために、馬小屋も建てる。エドワーズさんという、良き隣人にも出会い、井戸を掘り、家の中にも炉を作り、生活環境を整えていくローラたち一家。時にオオカミや、インディアン(*)たちに脅かされながら・・・。

ここでのローラは、既に「大きな森の小さな家」における、小さな女の子ではない。今後のローラに繋がる片鱗が、ちらちらと仄見える。とうさんがいない家で、母さんとキャリーを守ってインディアン(*)に立ち向かったり、とうさんの片腕となって家に丈夫な扉を作ったり。女性ばかりの一家の中で、この後、活発で勝気なローラはどんどん「とうさんっ子」になってゆく。

大草原での暮らしは、外遊びという楽しいこともあるけれど、ローラやメアリイにも、既にそれぞれの役割が与えられ、最早楽しいだけの子供時代ではない。この中で、一番楽しいイベントは、多分、クリスマス・ディナー。クリークがゴーゴーと音を立て、サンタクロースを諦めていたローラたちの元に、服を頭に乗せ、増水したクリークを泳いで、隣人エドワーズさんがやって来る。インディペンダンスの町で、サンタクロースに出会ったというエドワーズさんは、ローラたちへのプレゼントを預かってきたというのだ。とうさんとかあさんの目に、エドワーズさんへの感謝が光る。

畑を作り、牛を飼い、一年間をかけて、すっかり心地よい暮らしを手に入れた(家の窓には高級品のガラス入り!)、ローラたち一家のもとに悪い知らせがやって来る。ローラたちの土地は、インディアン・テリトリイとなり、白人の移住者であるローラたち一家は、もうここに住んではおられないのだ。ローラたち一家がおこり熱に罹ったときに、助けてくれたスコットさんたちは、この土地に残るというが、とうさんやエドワーズさんは、兵隊に追い立てられるのを嫌い、直ぐにこの土地を出て行くことにする。この土地に残るというスコットさんに牛を譲り、エドワードさんとも別れ、再び野外での暮らし、旅が始まる。

「大草原の小さな家」のお話はここまで。前にも書いたけれど、楽しいだけの子供時代は既に終り、この本ではここからの一家の苦難の道が仄見える。とはいえ、大変ではあろうけれど、馬車での旅、満天の星の下でのキャンプ、露天の炉で作る食事などは、非常に魅力的。エドワーズさん、スコットさんと隣人たちと支えあっていく生活も美しい。外でのほとんど流浪といってもいい生活の中で、きちんとした生活のリズムを作っているかあさんにも、感心させられる(だって、アイロンなんかもきっちりかけているのだ!)。

*さて、この本に出てくる「インディアン」について。巻末にも四ページに亘る注釈が付けられているのだけど(私が持っている1980年の第二一刷のものですが)、時代背景を表して、インディアンへの偏見、蔑視の念が随所に見られます(とうさんは、この時代としてはあまり偏見がない方だと思われるけれど)。そう信じ切っていたから仕方のないこととはいえ、今現在の知識からすると、少々褒められない言動もこの本の中には出てくることを、付け加えておきます。

☆関連過去記事:「大きな森の小さな家」/大きな森で暮らしてみたい
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