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「続・オマエラ、軍隊シッテルカ!?」/韓国徴兵制の実態?

 2006-02-17-10:06
イ ソンチャン, 裴 淵弘
続オマエラ、軍隊シッテルカ!?―愛と憎しみの軍人編
バジリコ株式会社

さて、前回、無事に憲兵学校を卒業した 、イ・ソンチャン。今度はとうとう、軍隊の前線に配属される。とはいえ、彼が配属されたのは、軍人の警察たる「憲兵」(さらに詳しく言うと国防部)であり、38度線などに配属された人たちとは、また違う経験をしているのかもしれない。ちなみに、憲兵となるには体格や家族構成など、色々な条件があるそうで、幸か不幸か、前回イ・ソンチャンはこの審査にパスし、希望したわけではないのに憲兵候補となっていた。というわけで、これ一冊で韓国の徴兵制度や、またその影響を知ろうとした、私の試みの甘さに今更気づく。「韓国徴兵制の実態」なんてタイトルを付けてしまったけれど、この本だけではやっぱり無理。また、韓国の職業軍人と、徴兵制による軍人との割合も、いまひとつ理解出来なかった。

これは、前編に当たる「オマエラ、軍隊シッテルカ!?」の時に理解しておくべき事だったのだけれど、「徴兵」といっても、私にはまだ何となく「軍人たる心得を知る」とか、「訓練」というイメージが強かった。でも、そうではない。陸軍で二十六ヶ月、海軍で二十八ヶ月、空軍で三十ヶ月という、長い年月は決して伊達ではない。徴兵されるということは、訓練を経て立派な軍人となり、軍人としての責務を果たすということ。普通の大学生であった若者が軍人となり、同じ大学生からなるデモ隊を鎮圧することもある。場合によっては、任務中に死亡してしまうことすら考えられる。だから、韓国の若い男性にとって、世界情勢というものは、決して自分と無縁の世界ではない。

  軍隊で勤務中に発生した事故
  :1992年度 3282件 / 1993年度 7328件
  軍隊での死亡者 300~400人/y

  訓練中の事故の死亡補償金
  :月額×12(これは、人知れず死亡した場合。ただし、航空勤務中の空軍
  操縦士の場合や、階級によって若干異なり、また世間に知られた場合は、
  より多くの補償金、慰労金が支払われた)

  軍隊での記憶に残る事件(イ・ソンチャン入隊当時)
  :1993年 武装した脱走兵が、ソウル市内で一般市民まで殺傷した
  (民間人七人が重軽傷、一人が死亡)

                                  以上、本書より抜書き

この本の中でも、著者イ・ソンチャンが徴兵されている間に、金日成が死亡し、非常警戒令が出され、韓国軍は戦争準備体制に突入する。約二週間でこの非常警戒令は解除され、戦争になることはなかったけれど、全ての軍人が非常に恐怖を覚えたことは間違いない。戦争になれば、前線に出て行くのは間違いなく、その時たまたま徴兵されていた自分たちなのだから!

前編「オマエラ、軍隊、シッテルカ!?」の、辛いながらも多くの同期がいて、ある意味で連帯感をもって、がむしゃらに訓練していた時の明るさは、この本にはない。どれだけ辛くても、やはり訓練は訓練であり、実際に配属され、軍人として勤務するのとは、また違った意味を持つ。軍人としての責任は、訓練の時の比ではない。もちろん、例の「オル・チャリョ(シゴキ)」は健在であり、階級が下っ端の頃などは、目も当てられないほど、ひどい待遇を受けているのだけれど。

そして、除隊後の日々。入隊してから軍隊生活に適応するのに苦労したのと同じように、今度は除隊してから社会生活に適応するのに相当な苦労があるよう。連日悪夢に悩まされ、語尾に「であります」がつき、問いかけにはついつい復命復唱してしまう。女生徒には「おじさん」扱いされ、すっかり老け込んだ自分を感じる。頭だって当然、錆び付いているわけで、大学の授業も辛い・・・。

巻末には【イ・ソンチャンの軍隊恋愛相談】なる付録がある。いや、韓国の恋人たちって大変だと思います。長期にわたって会えない中、詳細を知ることのない、男性の軍隊生活の苦しみを受け止めなければならない女性も大変、もちろん男性も大変。こういう本が出版されて、これまでよく分からなかった軍隊での生活を、韓国の若い女性が理解出来ることは、よい事だなぁと思った。

目次
プロローグ いざ、国防部へ
第一部   二兵のころ
第一章   避けることができないなら楽しめ
第二章   新米憲兵、トイレで暗記地獄
第三章   新米憲兵、駐車場で白鳥の水かき
第四章   初めての外泊、これぞ自由だ!
第二部   一兵のころ
第五章   試練はまだまだ続く
第六章   死んで花実が咲くものか
第三部   上兵のころ
第七章   童貞憲兵、小さな恋の物語
第八章   上官になってはみたけれど
第九章   軍隊生活で最悪の思い出
第十章   そしてまた悲劇が起こる
第四部   兵長のころ
第十一章  気がつくとバカになっている
第十二章  夢にまで見た除隊を迎える
エピローグ そして社製人に戻った?
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