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「ささらさや」/ヒューマンテイスト・ユウレイ譚

 2006-07-18-20:42
加納 朋子
ささらさや

どこか時が止まったような、ヒューマンテイストの幽霊もの。

新婚早々、可愛い息子、ユウ坊も生まれたばかり。なのに、「俺」は、まだまだ頼りない新妻「サヤ」を残して、交通事故で逝ってしまう。サヤの頼りなさのせいか、「俺」の未練のせいか、「俺」はまるで空港を通り過ぎる、「トランジット・パッセンジャー」のように、この世にとどまってしまい・・・。

目次
トランジット・パッセンジャー
羅針盤のない船
笹の宿
空っぽの箱
ダイヤモンドキッズ
待っている女
ささら さや
トワイライト・メッセンジャー

トランジット・パッセンジャー」、「トワイライト・メッセンジャー」のみ、サヤの亡き夫である「俺」が語り、その他の編は、サヤを主人公とした第三者の目で語られる。

サヤは、亡き夫、「俺」の実家から逃げるように、佐々良という田舎町へと越して来る。映画会社を経営する義父、子どものいない姉夫婦が、忘れ形見のユウ坊を狙うのだ。さて、この佐々良という町は、肉親の縁薄い、サヤの叔母が住んでいた町。ある意味都合のいいことに、数ヶ月前に亡くなった叔母が、彼女に家を遺してくれていた。

郵便配達夫が、一癖も二癖もある年寄り連中しか住んでいない、と決め付けるこの一画。サヤとユウ坊の二人組は、この一画に新風を吹き込む。偶然知り合った老女達に助けられて、何とも頼りないサヤ、お人よしのサヤ、彼女の夫言うところの「馬鹿っサヤ」は、ユウ坊と二人、何とか暮らしてゆく。

でも、泣き虫で弱虫のサヤが何とかやっていけるのは、老女達による手助けのためだけでも、仲良くなったエリカ・ダイヤ親子のためだけでもない。彼女が危機に陥った時、「ささら さや」との音が聞こえ、この世にとどまる亡き夫が、誰かの身体を借りて、彼女の危機を救うヒーローさながら、現れてくれるのだ。サヤは一人きりではない。

とはいえ、「俺」が入って身体を借りることが出来るのは、「俺」を見ることの出来る人間だけであり、そしてそれは一回こっきりのこと。また、勿論、「俺」とて、いつまでも成仏しないままというわけではない・・・。

頼りないサヤ、お人よしのサヤが、ラストでは幼な子を護る為、自ら声を上げる事になる。弱い事、自分の思いを伝えられない事は、時として罪になってしまうのだ。

ちょっと甘い話ではあるんだろうけど、私は嫌いではない。不思議な町佐々良、口煩いけれど、親切な老女達、ベビーカーならぬ乳母車などなど、良かったなぁ。ふんわりとした表紙そのままのような物語。

← 文庫もあるよう。やはりやさしい雰囲気だね。?
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