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「ドードー鳥の飼育」/それは不毛か否か?

 2006-08-16-22:25
薄井 ゆうじ
ドードー鳥の飼育

あとがきには、これらは「不条理小説」集だとあるけれど、そうだなー、不条理というか、不毛な中に生まれる何か、といった感じ。不条理小説とは、もっと結末がぶった切られるものだと私は思っているのだけど、終わりかと思いきや、更に数ページが残っていたりして、案外親切に解説してくれているし。

目次
ドードー鳥の飼育
東京フラミンゴ
箱女システム
A級ハムサンド

ぽ・先生
無人駅長
時間喰い(タイムイーター)
眠れない街
あとがき

「ドードー鳥の飼育」は、絶滅した鳥である、ドードー鳥の飼育係となった男の話。気配は感じることが出来るものの、皆には見えているようであるドードー鳥が、彼には見えない。

「東京フラミンゴ」は、人間に混じって働く、フラミンゴの話。すっかり環境に馴染んでいるように見える彼だったけれど、フラミンゴは本来群れを作る動物である。

「箱女システム」。地方に出張した「私」は、コインロッカーの中で彼を待っていたという、立方体の女、敬子に出会う。

「A級ハムサンド。買い物には面倒な書類申請が必要となった時代の話。特にハムだなんて、正気の沙汰とは言えない!! ハムサンドを持ってピクニックに行きたいと、恋人に強請られた「僕」は、マーケットである老人に出会う。

「穴」。19歳の時から、ひたすら穴を掘っている「僕」の一生。「僕」の穴は「僕」のもので、「僕」が掘るべきもの。ヨモヨとの「せっくす」がどんなに良くても、彼女がどんなに大きくて快適な穴を掘ろうと、それは変わらない。

「ぽ・先生」。「ぼくら」と「ぽ・先生」の交わりの話。

「無人駅長」。荒野に向かってひた走る列車に乗った「僕」たち。乗客たちはみな、諦観したように、終着駅から山へと向かうが、誤ってこの電車に乗ってしまったらしい「彼女」だけは、終着駅で来るはずのない列車を待つのだという。

「時間喰い」。「僕」が叔父から貰った、大きな白い動物、「時間喰い」の話。

「眠れない街」。未来、人々の生活は睡眠局によって支配されていた。15歳になったら結婚して子供を作り、その子供が15歳となった時に、大人たちは眠りにつくのだ。それは、人口の抑制や、環境の保護のためであったのだが、全ての大人が眠りについたこの街で、既に本来の目的は失われているようである。美しい海が取り戻された東京湾で、魚を獲って暮らすマサルの話。

未来のイメージはそんなに新しいものではないし、驚くような視点が示されるわけでもない。短編に良くあるような鋭さやキレもなく、何だか曖昧模糊とした世界。

否定的な言葉を並べてしまったけれど、キライかといえばそういうわけでもない。この著者の本は初めて読んだので、後数冊は読んでみようかなぁ。

少年と少女、男性と女性の組み合わせが描かれるけれど、この世界の中では、少年と少女、男性と女性は相容れない。これって、この著者の基本的な考えなのかなぁ。その分、少年の側で読まないとちょっと辛いかも。ま、非常にシンプルな感じで好感の持てる、すっきりとした少年が描かれるんだけどさ。
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