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「アフリカの瞳」/立ち上がる人々

 2006-10-30-21:26
帚木 蓬生
アフリカの瞳

アフリカのとある国で暮らす日本人医師、作田信(サクダシン)。妻パメラとの間には、一人息子のタケシもおり、シンはこの国に骨を埋める覚悟をしている。市立病院に勤めるシンであるが、長年にわたって当直明けにはタウンシップにあるサミュエルの診療所を手助けしている。

恐らくは南アフリカ共和国がモデルとなっていると思われるこの国は、長年にわたるアパルトヘイトから解放されたものの、今度は貧困とHIVがこの国を襲う。諸外国からの考えなしの援助はこの国の育ち始めた産業を壊滅させ、貧困と無知がHIVの感染者を更に広げる。

しかしながら、この国には輝く瞳がある。明るい性質がある。日本ではずっと気になっていた、シンの顔の痣が全く気にならなくなるくらいに・・・・。この国では、生も死も色濃くうつる。

目次
1  あなたへの信頼 それが
   私たちを強くするのです
2  あなたは私たちを見つめる
  月の光となって
3  山の頂きで 谷底で
   私はあなたを称えるでしょう
4  鳥が木々の間を飛びまわる
   夏に挨拶をしながら
5  溢れ出る私の涙
   大河になって谷を下れ
6  私は燃える
   逃げ場もなく 燃え尽きる
7  私たちの家はここにない
   星のように遠い所にある
8  高い塀の向こうに肥沃な土地がある
   汲めども尽きぬ井戸と かぐわしい花畑
9  そこに私たちはもう帰らない
   父祖が死んだ土地だから
10 私たちに大地を 時を 石を
   風を語って下さい
11 この静寂のなかで
 ?? 私たちは今こそ歌うべきだ
12 鳥も 兎も 風さえも どこに行くのか知っている
 ? しかし私たちはどこに行けばいいのか
13 聞かせて下さい あなたの声を
14 違うと言おう 違うと
   NOこそ私たちの合言葉
15 死の谷を歩く
   私は怖くない あなたがともにいるから
16 私たちは歩く
   道の先にあなたが見えます
17 強く歌うには友がいる
   ひとりで歌う声はあなたに届かない
18 私たちには夢がある 私たちの眼を開かせ
   世界を見つめさせる夢が
19 ともに種をまき 刈り入れよう
   私たちの汗と血は未来に向かって流れる

(ふふ、なっがいけど、全部書き出してしまいました。読んでる間、ずっと、これ並べたかったんだよねー。ジャガランタの花とともに、この音楽のような章のタイトルがとても良いと思う)

この国では、国産の抗HIV薬ヴィロディンが妊産婦には無料で配られている。母子感染を防ぐためだ。ところが、HIV検査で陰性とされた赤ちゃんが、相次いでエイズ発症が原因と見られる様子で亡くなっていた。無料であるとはいえ、この薬を貰うために、妊婦たちは様々な労苦を耐え忍んでいる。この薬はまさに、彼女たちの命綱なのだ。また、欧米の薬に比べ安価であるとはいえ、無料配布とはならない妊産婦以外の患者たちも、必死の思いでこの薬を飲む。薬の効果に疑問を持ったパメラは、シンの助言を受けつつ、カヤ・ニールの仲間達と共に、ヴィロディンの追跡調査を始める。

一方、サミュエルの診療所を手伝うシンの元にも、劇的な症状を呈して亡くなったエイズ患者が運び込まれた。亡くなった娘、ブユは、ある白人女医のもとで治療を受けていたらしい。テンバが言うには、そこ、スティンカンプ女史のクリニックでは、赤い薬を貰う代わりに、日当が貰えると言うのだが・・・。これは、製薬会社の非合法の大規模な治験の一種なのか?

ラストの学会の様子は圧巻。ほんとはこんなに上手くはいかないのだろうけれど・・・。

アフリカのエイズ治療のために世界各国から寄せられたその資金は、先進国での高速道路五キロメートルの建設費と同じ程度の額、など刺激的なフレーズが沢山。欧米の製薬会社は、既に抗HIV薬の資金回収が終わっているにも関わらず、コピー薬の製造も輸入も長らく認めようとはしなかったらしい。WHOにより、やっとコピー薬の製造と輸入が認められても、それは正規の薬価の十分の一。勿論、貧しい人々の手に入るような値段ではない・・・。文中にも度々書かれていたけれど、対テロに回される費用の幾分かでもそちらの資金に回す事が出来れば・・・、と思う。

 ← 全く気付かなかったのですが、これが前作で
               今作に繋がってたみたいです・・・・。
               順番無視して読んじゃったらしく、ちょっとショック。汗
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  • 帚木 蓬生 「アフリカの瞳」【[ 37.4℃ ]】
    心臓外科手術の勉強をするために、アフリカ大陸(本作中では国名については触れられていないけど、明らかに南アフリカ共和国)に渡ってきた...
【2009/01/05 01:03】
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「日常」logとも称していますが、そう多くはない手持ちの本、興味が赴くままに借りてきた図書館本の感想が主になります。
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