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「図書館警察」/恐怖の想像力

 2006-12-12-22:43
 
スティーヴン キング, Stephen King, 白石 朗
図書館警察 

目次
図書館警察
サン・ドック
あとがきに代えて―小尾芙佐・白石朗・藤田新策

スティーヴン・キングは、日常の中の恐怖、それも子供の頃、何となく感じていたような畏怖の念を、巧みに扱う作家だと思う。超常現象も起こるんだけど、それがメインというよりは、何となしに感じていた暗闇への恐怖とか、そういった何てことはない感情を、とんでもない幅で増幅して見せられる感じ。

さて、この二編の物語も、そんな恐怖の物語。「図書館警察」は、返却期限を守らない悪い子の元へとやってくる図書館警官の話、「サン・ドック」は少年のポラロイド・カメラに写る、異世界の犬の話。

この二編に関して、特筆すべきなのは、これが「Four Past Midnight」と題された中篇の後半二編(パート?)である事と、其々の中篇の前にキング自身による覚書が載せられていること。?であることは全く気付かずに、借りてきちゃったんだけど・・・。

「サン・ドック」に関するノートには、こんな風に書いてある。

非合理的な物語は、わたしの知るかぎりにおいて、自分の住む世界を表現するためのもっともまっとうな手段なのだ。そうした物語は、わたしにとってはメタファーと倫理の両者を奏でるための楽器である。人間は物事をどう受けとめているのかといった疑問や、それに付随する疑問―その受けとったものをもとに、人間はどう行動するのか、あるいは行動しないのか―について、わたしの知るかぎり最上の窓を提供しつづけてくれているのだ。これまでわたしはみずからの才能と知性がおよぶかぎり、こうした疑問を追及してきたつもりである。全米図書賞だのピューリッツァー賞だのをもらったことはなくても、わたしは真剣にやっているのだ。ほかはなにも信じなくても、これだけは信じてほしい―わが友よ、あなたの手を握って話しかけるとき、わたしは自分のことばをひとつのこらず信じているのである。

だからキングは、田舎町に住む普通の人々を理不尽な目に合わせたり、超常現象の中に放り込む。

「図書館警察」

ろくでなしの軽業師、<驚異のジョー>がしくじった。サム・ピーブルズは、地元ロータリー・クラブで行われる、講演会のピンチヒッターを務めることになってしまう。スピーチにいろどりを添えるため、サムはこれまでなぜか足を踏み入れる事がなかった、地元図書館に足を向けるのだが、そこに居たのは少々イカれた司書、アーデリア・ローツ。

サムの講演は、本からの引用のお陰で大成功を収めるが、サムはアーデリアから借りた二冊の本を失くしてしまう!サムはまるで四年生に戻ったような気分になる・・・。

 
図書館警察の厄介になるべからず!
 よい子は本の返却日をかならず守りましょう!

さて、実はこのアーデリアは過去に死んだはずの女だった。サムは彼女と因縁のあったダーティ・デイヴ(昔っから”ダーティ”だったわけじゃないぜ)と、秘書ナオミの力を借りて、自らの過去と、捩れてしまった現実に立ち向かうことになる。

「サン・ドック」

ケヴィンが誕生日に貰ったのは、サン660ポラロイド・カメラ。ところがこのカメラには、何を写しても黒い犬が写ってしまう。シャッターを押す時、ケヴィンの首筋にはちりちりとした感触が走り、その写真からは冷たい風が吹いてくるようである。このカメラはやはり不吉なもの?

カメラを持て余したケヴィンは、町の雑貨屋<エンポーリアム・ガローリアム>のポップ・メリルの元へとカメラを持ち込む。ポップを頼ったのは、ケヴィンの担任のアドバイスもあったのだが、この街の男たちは皆、あまり嬉しくない用事でポップにお世話になったことがあるようで・・・。そう、それはケヴィンの父、デレヴァン氏も例外ではなく、彼もまた若い頃にポップの高利貸しのお世話になっていたのだ。

さて、このカメラの秘密に気付いたケヴィンは、サン660を壊す事を決意するが、いんちきオヤジ・ポップはそれを良しとせず、カメラを摩り替えてしまう。知り合いのマッド・ハッターたちに、この異世界のカメラを売りつけてやろうというのだ。しかし、どれだけ超自然的なものにイカれた金持ちであろうと、このカメラに手を出すものはいない。そしてポップの末路は哀れ・・・・。

最後まで読むと、ラストでおおっ!と。キングの作品の中には良く出てくるという、架空の街、キャッスルロックを舞台にしたこの物語(キャッスルロックものは、「デッド・ゾーン」に始まるらしい)。うーむ、「サン・ドック」の続きはどうなったのだろう。660の次は70だしねえ。

 ← こちらは文庫。この装丁だったら、”?”だと分かったんだけど。
             しょうがないから、今度?の「ランゴリアーズ」も借りてこよっと。

*臙脂色の文字の部分は引用を行っております。何か問題がございましたら、ご連絡ください。
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