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「東亰異聞 」/夜と闇と

 2007-04-14-23:09
小野 不由美
東亰異聞 ?

このごろ、都に流行るもの。
人に火をつけ、突き落とし、自らは全身火達磨となって姿を消す火炎魔人に、赤姫の衣装を纏い、鋭利な爪で人を斬り殺す闇御前。人魂売りに、首遣いに、居合い抜き・・・。
御一新からこちら、曖昧なものは姿を消し、合理的な考えが良しとされる世の中になったというのに、これらのものどもは、まるで物の怪、妖怪のよう。

果たして、これらのものどもの背後には人がいるのか? それとも、御一新後にたわめられた夜の眷属、闇のものどもが、跳梁跋扈しているのか?

舞台は、東京のパラレルワールドのような街、帝都・東亰。謎に迫る探偵役には、帝都日報の記者、平河新一郎に、大道芸師の顔役の万造。幕間の語りのように挟まれるのは、謎の黒衣の人物と、黒髪も艶やかな人形との遣り取り。

目次
序幕  ちかごろ、帝都に跋扈する者ども
第一幕 さて、闇の華とは
第二幕 一方、夜の華とは
第三幕 夜の底、魚の回遊
第四幕 夜の者、満願成就の場
大詰  時代転変
解説  野崎 六助


小野不由美さんを読むのは初めてだったんだけど、これは面白かったー。闇の華、夜の華に引き込まれた。

軟泥の上に築かれた街、東亰とくれば、やはり東京を思い出すわけだけれど、現実の東京とはすこーし重なって、すこーし違うのかな。明治二十九年を舞台とし、江戸から東亰へと変わった明治元年からの歴史の流れも描かれるわけだけど、この辺り、あまり知識がないので、ここに描かれたことが真実なのか、そうではないのか、良く分からなかったりもする。

さて、火炎魔人と闇御前を追う内に、探偵役の平河と万造が突き当たったのは、鷹司公爵家のお家騒動。常と直。同年に違う腹から生れたものの、先代の正室、初子は次男の常ばかりを可愛がり、莫大な鷹司家の遺産、全てを常に残すのであった。家督は本来長男が継ぐべきもの。直の周辺も、これには黙っていないようなのだが・・・。

お家騒動はともかく、延々と続く呪詛の念の恐ろしさや、黒衣の男の底知れなさが不気味でもあり、魅力的でもあった。大詰では、全ての枷が解き放たれて、まるですとんと布を落とされたように、背後に広がる大きな世界が一気に姿を現す。

歌舞伎の知識があるとちょっと楽しいのかな。ところで、あの人形は八百屋お七が変化したものでよいのかなぁ。ちょっと謎。

「闇とは、黒でも白でもない。ただひとつのもので塗りつぶされたもののことだ。夜とはそのように、ただひとつのもので塗りつぶされたもののことなんだよ」

瓦斯灯などでは、決して追い払えない、闇や夜。現代では夜の者どもは、どこへ行ってしまったのでしょうか。会いたいようでもあり、会いたくなくもあり・・・。

*臙脂色の文字の部分は本文中より引用を行っております。何か問題がございましたら、ご連絡下さい。
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