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「ニコルの塔」/塔の秘密

 2008-04-08-23:13
ニコルの塔ニコルの塔
(2003/11)
こみね ゆら、小森 香折 他

商品詳細を見る
厳格な修道院学校の寄宿舎で暮らす少女ニコル。寄宿舎と学び舎である塔の間を、生徒たちは日々行き来する。修道院学校の主要教科は刺繍なのだけれど、中でも選ばれた生徒12人だけが、最上階の尖塔部分に住む院長先生の教えを受けることが出来る。ニコルは親友のザザや、いけすかないフォリスと共に、その12人に選ばれるのだが…。

ニコル達は「塔の主」こと院長先生の教えを受け、針の運びを示す針路指定図に従って「地球のマント」に針を刺す。院長先生が言うには、これは遊び半分の授業ではなく、細心の注意と最高の技術が必要とされる仕事。神聖なる仕事場であるこの部屋で見聞きしたことは口外してはならず、また「地球のマント」に針を刺している時には決して声を出してはならない。

ニコルは徐々に、この世界のおかしさに気づいていくのだけれど…。この修道院学校で尊ばれるのは、何よりも従順さと沈黙。

すべてを受けいれよ。
疑問をいだくのをやめよ。
考えるよりしたがうことが、
わたしたちのつとめ

さて、ニコルはどうするのか?
もくじ
1 寄宿舎
2 塔の主
3 刺繍針
4 お茶の時間の珍客
5 サルヴァドール
6 異端者
7 鏡のむこう側
8 蝶の色
9 幻覚のウィルス
10 ひそやかな墓所
11 地下室
12 刺繍された記憶
13 城への道
14 鳥の城
15 あかずの間
16 べつの世界で
17 逃亡と帰還
あとがき
この独特の雰囲気がある表紙絵のように、濃厚な霧の中でお話が進むような雰囲気です。こういう雰囲気、好きだなぁ。

「地球のマント」にはある秘密があるのだけれど、確かに艶やかに施された刺繍には、そんなことがあっても不思議ではないかも、と思わせるところがある。実際、実はお話の構造としては、良くある少女物と言い切ってしまうことも出来るけれど(氷室冴子さんの「シンデレラ迷宮」や、雰囲気は全然違うけど、舞城王太郎さんの「阿修羅ガール」など)、塔、刺繍、寄宿舎、シダ猫、鳥の王などなど、なんといってもモチーフがとっても魅力的なのです。

ネットで検索していたら明治学院大学社会学部の稲葉振一郎氏が作成された「レメディオス・バロ ギャラリー」というページ(リンク)を見つけました。

あとがきによると、この中の「塔に向かう」、「大地のマントを刺繍する」、「逃走」の三枚の絵が、このお話の元になったのだとか。この物語を読んだ後に、この絵を見るとまさにぴったり~! これはこの本を読んだ後に見た方がいいみたいだけれど、確かに同じ世界が拡がっていて、この物語の世界がより深まること請け合いです。

鳥の王、アブラクサスには、ヘルマン・ヘッセの「デミアン」を思い出しました。主人公シンクレールへのデミアンの言葉。

「鳥は卵の中からぬけ出ようと戦う。卵は世界だ。生まれようと欲するものは、一つの世界を破壊しなければならない。鳥は神に向かって飛ぶ。神の名はアプラクサスという」

これ、なんか、好きなんだよねえ。
デミアン (新潮文庫)デミアン (新潮文庫)
(1951/11)
高橋 健二、ヘッセ 他

商品詳細を見る
表紙が可愛くなってます。若い人向きに新装版にでもしたのかなぁ。
コメント
わー、「シンデレラ迷宮」懐かしいです!
あれも好きだったんですよねえ。随分前に読んだっきりですが。
そしてバロのページ、私が見つけたのも同じところでした。
なんで自分の所に書いておかなかったんだったっけと思えば
そうでした、私も本を読んだ後に見た方がいいと思ったからなのでした。
いや、そう書いておけばいいだけの話なんですけども。(笑)

アブラクサスの名前は、「デミアン」に登場するんですね。
ヘッセは「車輪の下」ぐらいしか読んだことがないので
「デミアン」は読んだことがないのです。また読んでみなくっちゃ。

なんだか1つずつモチーフの元を辿っていきたくなるような作品ですね。
そしてその1つずつに触れることによって、世界が一層深まりそうです。
【2008/04/10 07:57】 | 四季 #Mo0CQuQg | [edit]
四季さん、こんばんは!
わー、四季さんも「シンデレラ迷宮」お好きでした?
私、まだ持ってるはず、と思ったのに、今探したらありませんでした、がーん。涙
「ジャパネスク」とか「雑居時代」はまだあったのになぁ、
続編の「シンデレラミステリー」もあったけど、「シンデレラ迷宮」の方がより印象深いです。

おお、バロ、おんなじところでしたか♪
というか、あそこが一番充実してたからかな。笑
そうそう、載せちゃったあとで、注意書きはしたものの、載せなかった方が良かったかなぁ、とも思いました。
やっぱ、先に見ない方がいいですよねえ、あれ。
でも、自分が見直す時に楽なので、載せちゃいました~。笑

今、も一度見直したら、「アプラクサス」でした。<「デミアン」
前のブログから引っ張ってきたので、む、間違えた?と思ったんだけど、高橋健二訳では、「アプラクサス」になってました~。
わたし、「車輪の下」は嫌いなんですが(笑)、「デミアン」、「知と愛」(ナルチスとゴルトムント)、「荒野のおおかみ」なんかは結構好きでしたよ。
ヘッセと言えば「車輪の下」を勧められるのはなぜだ、と昔よく憤ってました。笑
とはいえ、幼いと言ってもいい若いころに読んだから、全部わかったかと言えば謎ですが。
amazon見てたら、訳は変わらないものの、軒並み新装版になってて、ちょっとびっくり。
ここにもブツブツ書いてますが(http://ameblo.jp/tsuna11/entry-10002042886.html)、ヘッセざっくりだったら「ヘルマン・ヘッセを旅する」が、綺麗だったしなかなか面白かったです。

うんうん、モチーフが魅力的なだけに、辿りたくなりますよねえ。
私は刺繍が見たくなりました。笑
【2008/04/10 21:51】 | つな@管理人 #- | [edit]












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【2008/04/10 06:27】
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Author:つな がる
つなです。
「日常」logとも称していますが、そう多くはない手持ちの本、興味が赴くままに借りてきた図書館本の感想が主になります。
興味を持った記事があったり、あなたが読み終えた本について語っていたら、是非あなたの感想を教えて下さい。お待ちしています。

2008年3月23日に、fc2ブログに引っ越してきました。それ以前のamebaブログでの更新も、引っ越しツールによって移行しています(以前の記事は、表示が少々見辛いかもしれません。ご容赦を)。

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