スポンサーサイト

 -----------:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
カテゴリ :スポンサー広告 トラックバック(-) コメント(-)

「文学刑事サーズデイ・ネクスト〈2〉さらば、大鴉」

 2009-12-06-16:14
文学刑事サーズデイ・ネクスト〈2〉さらば、大鴉文学刑事サーズデイ・ネクスト〈2〉さらば、大鴉
(2004/09)
ジャスパー フォード

商品詳細を見る

内容(「BOOK」データベースより)
わたしはサーズデイ・ネクスト。一介の“文学刑事”だったが、古典文学破壊犯ヘイディーズから『ジェイン・エア』を救ったことでいまはインタビューに忙殺される日々。そんなわたしのもとに、また悪い知らせが舞い込んだ。最愛の夫ランデンがこの世界から忽然と消えてしまったのだ。ご丁寧にも彼は二歳で死んだことになっている。軍事産業と遺伝子ビジネスを牛耳るゴライアス社のしわざだった。ランデンを助けたくば、ポーの『大鴉』のなかに閉じこめられた幹部ジャック・シットを連れ出してこいという。いっぽう、時空を飛び回る父からは、もうすぐ地球上の生命がピンクのべたべたになって絶滅するという恐ろしい警告が…。「本世界」の強者たちわ巻き込みながら、必死の捜査がスタートした。英文学へのオマージュを搭載し、ブリティッシュ魂が炸裂する“文学刑事シリーズ”第二弾。

前巻ではランデンとの結婚を果たし、幸せを手に入れたサーズデイ。お腹には小さな命も宿り、幸せを噛み締める日々のはずだったが…。サーズデイに平和な幸せなんて似合わない!、とばかりに此度もとんでもない事件に巻き込まれてしまうのです。世界の破滅に、愛する夫、ランデンの”根絶”。いったい、お腹の子はどうなっちゃうの? サーズデイ、さあ、どうする?!

実は1巻にきちんと伏線が張ってあって、サーズデイが「ジェイン・エア」の世界で出会った、ナカジマ夫人(なぜかオオサカ出身!)もこの巻では大きな役割を果たしますし、1巻ラストで思わせぶりな言葉を落して行った、ネアンデルタール人(! ゴライアス社のクローン技術は、ネアンデルタール人をも復活させていたのです)のスティギンズにもきちんと意味があるのです。そう、まさにこの巻では、サーズデイの<技能と才能>が必要とされるのです。

1巻では、マイクロフトの<文の門(プローズ・ポータル)>を使って、本の世界に入って行ったサーズデイ。しかし、プローズ・ポータルは既に破壊され、それを使っての行き来は出来ません。必要に迫られたサーズデイは、ナカジマ夫人をとっかかりに、ミス・ハヴィシャム(『大いなる遺産』のなかに住む永遠の花嫁)の弟子となり、<ブックジャンパー>の技術を磨きます。

前巻のロチェスターも素敵でしたが、今回は本の世界がもっと前面に出てくるのです。なんてったって、まるで自治組織のような、ジュリスフィクションなる”文学内務保安機関”というものが存在し、本の登場人物たちも、ただの登場人物ではなく、内務保安員として別の一面を持っていたりもするのです。サーズデイが最初に飛び込んだ図書館で出会うのはチェシャ猫。ジュリスフィクションについて教授してくれるのが猫なんだけど、それもまた楽しいでしょ? 作中人物である彼らとの連絡は、脚注電話(フットノーターフォン)で取る。主文に突然、脚注が入った時は面喰いましたが、これもまた慣れると楽しい!

この巻の楽しいアイテムとしては、これまたマイクロフト伯父の発明による<エントロポスコープ>に、重力輸送システム<グラヴィチューブ>でしょうか。確かに、飛行船だけでは、世界各地に輸送網が整ってるとは言い難いですもんね。<グラヴィチューブ>を使えば、理論上一回のドロップの所要時間は、行き先に関係なく四十分ちょっと。<エントロポスコープ>は、”エントロピーは増大する”という法則を利用した、とてもあり得ない偶然が起こるタイミングを察知する装置。しかしこれが、ただ単に米とレンズ豆が入ったジャムの瓶ってのも楽しいのです。米とレンズ豆がきっぱりと別れた時、その時とんでもない偶然が起こるわけ。

図書館で、このシリーズがずっと気にはなってたんだけど、元になっている本について詳しくないしなぁ、と躊躇していたんですが、二冊読んではっきりと言えます。訳者あとがきにもあったけれど、このシリーズを楽しむのに、文学的教養は全く必要なし! ここには書けなかった色々なアイディアがいっぱいで、目を回しながら楽しめちゃいます。小さな遊びが好きな人は、楽しく読めるんじゃないかなぁ。

1 エイドリアン・ラッシュ・ショー
2 スペシャル・オペレーションズ・ネットワーク
3 解き放たれた『カーデニオ』
4 偶然が五つ、アーマ・コーエンが七人、混乱したネアンデルタール人ひとり
5 消えうせるヒッチハイカー
4a 偶然が五つ、アーマ・コーエンが七人、混乱したネアンデルタール人ひとり
6 ファミリー
7 アフィントンの<白馬>、ピクニック
8 スティギンズ氏とSO-1
9 変わらぬもののほうが多くて
10 残った記憶
11 ネクストおばあちゃん
12 記憶を抱いて家に
13 マウント・プレザント
14 グラヴィチューブ(TM)
15 奇妙れきてつ!奇妙れきてつ!大阪にて
16 インタビュー・ウィズ・ザ・キャット
17 ミス・ハヴィシャム
18 N嬢の裁判
19 バーゲン・ブック
20 ヨリック・ケイン
21 スウィンドン現代美術展(レ・ザール・モデルズ)
22 父との旅
23 スパイクと楽しむ
24 能力給、マイルズ・ホーク、ノーランド私園(パーク)
25 ジュリスフィクションでの点呼
26 初任務『大いなる遺産』のブループホールを埋めよ
27 ランディ、ジョフィ、ふたたび
28 『大鴉』
29 救出
30 とりもどされた『カーデニオ』
31 ドリームトッピング
32 あの、生命の終わり
33 あの、生命のはじまり
34 ロスト・プロットの泉
訳者あとがき
コメント
こんばんは。この本は、その昔ミステリチャンネルの年間ベスト10で豊崎由美絶賛本だったので、読んでみました。
1冊目は私×でしたが(でも、ジェーン・エアの「決着の付け方」には納得しちゃいましたけど)、2冊目の方は、それなりでしたが、といっても、大部前に読んだのですっかり忘れてます。

これってシリーズ続いて居るんでしょうかね?
(ディケンズ全然読んでいないので1を読んでミス・ハビシャムとかチェックしてしまいました)
とりとめのないコメントですみませんです。

【2009/12/06 18:13】 | fontanka #- | [edit]
fontankaさん、こんばんは!
お、豊崎由美さん絶賛だったんですか。
遅れて読んでる私は、いったい誰と一緒に盛り上がればいいのでしょう。笑

ミステリチャンネルで紹介されていたんですね。
でも、ミステリというにはちょっと違いますよね。
むしろ純粋ミステリ・ファンには、このごちゃごちゃガジェットが嫌われてしまうのかもしれません…。

fontankaさんも、1作目は駄目だったんですね、残念ですー。
シリーズは4作目まで出ているみたいですが、翻訳は3作目までしか出ていないようです。
私はこの勢いで3作目も読んじゃおうと思ってます。
fontankaさんも、気が向かれたら御一緒にいかがでしょうか?笑
(とかいって、私もすぐには読めそうにないんですが…)
【2009/12/06 23:44】 | つな@管理人 #- | [edit]
翻訳が出ている→情報ありがとうございます。
と思って図書館をチェック→タイトルに覚えが・・・
とりあえず予約してみましたが、もしかして私は読んで、全く忘れてしまったのでしょうか?
です。

この作品2作目からは「文学刑事という世界」になれてきましたが、当時のミステリチャンネルで推薦するのは、ちょーー反則と思ってました。
【2009/12/07 19:57】 | fontanka #- | [edit]
fontankaさん、こんばんは~。
おお、読んでくださるのですね!
一人で盛り上がってたのでうれしいです。笑

3作目は上下巻なんですよね。
私も図書館なんですが、ここんとこちょっと重めのを予約しちゃったんで、頼むタイミングに迷っているところです。
タイトルに覚え…。
うーん、上巻でやめちゃったとかでしょうか?笑

あはは、確かにこのお話は、ミステリとしては「ちょーー反則」ですよね。
ツボにはまれば、この飛びっぷりが癖になると思うのですが。
【2009/12/07 23:46】 | つな@管理人 #- | [edit]












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバックURL:
http://tsuna11.blog70.fc2.com/tb.php/1341-2be1683b
≪ トップページへこのページの先頭へ  ≫
プロフィール

つな がる

Author:つな がる
つなです。
「日常」logとも称していますが、そう多くはない手持ちの本、興味が赴くままに借りてきた図書館本の感想が主になります。
興味を持った記事があったり、あなたが読み終えた本について語っていたら、是非あなたの感想を教えて下さい。お待ちしています。

2008年3月23日に、fc2ブログに引っ越してきました。それ以前のamebaブログでの更新も、引っ越しツールによって移行しています(以前の記事は、表示が少々見辛いかもしれません。ご容赦を)。

掲示板その他リンク

ユーザータグ
最近の記事
カレンダー
03 | 2017/04 | 05
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -

RSSフィード
カウンター

月別アーカイブ
検索エンジン情報
Googleボットチェッカー Yahoo!ボットチェッカー MSNボットチェッカー

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。