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「ブラックペアン1988」/1988年の東城大

 2009-09-06-14:05
ブラックペアン1988ブラックペアン1988
(2007/09/21)
海堂 尊

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内容(「BOOK」データベースより)
外科研修医世良が飛び込んだのは君臨する“神の手”教授に新兵器導入の講師、技術偏重の医局員ら、策謀渦巻く大学病院…大出血の手術現場で世良が見た医師たちの凄絶で高貴な覚悟。

「バチスタ」以前。バブルの頂点を極めた、1988年の東城大が舞台となります。
目次
序章 昭和の残照
1章 糸結び 一九八八年(昭和六三年)五月
2章 『スナイプAZ1988』 一九八八年(昭和六三年)五月
3章 出血―神を騙る悪魔 一九八八年(昭和六三年)七月
4章 誤作動 一九八八年(昭和六三年)十月
5章 ブラックペアン 一九八八年(昭和六三年)十一月
今回の語りは、新人の外科研修医世良。世良の目を通して描かれるのは、戦場のような外科医の世界と、命を預かったものとしての覚悟。そして、現在に繋がる医療問題の萌芽。

「必要なら規則(ルール)は変えろ。規則に囚われて、命を失うことがあってはならない」

この言葉は、この頃からのあのお人の信念だったんですね。

そして、外科医は強くなければならない。

「君には君が外科医として経験したことを自分の中で消化し、君に続く後輩たちに、その事実を伝えていく義務がある」

患者に対するものの他に、更に多くの責任を負う彼ら。そうして、一度途切れてしまった経験を、伝承を構築し直すのはとても難しいこと。しばらく前に、外科医を志す医学生が減っているとのネットニュースを見ました。ほんとにその酬いはどこにあるのかしら、と思ってしまうのだけれど、その能力のある人には是非なって欲しいと思うし、医療に儲けを求めることのナンセンスさを感じてしまいます。目先の利益でもって、医療界を適当に振り回してはいけないんだろうなぁ。医療に儲けを求め、医者余りだと言って医学部の定員を減らす。そうしてその施策は、私たちのところに戻ってきたのだと思うのです。

1988年といえば、「バチスタ」メンバーの彼らも、まだ学生。田口、速水、島津の三名は、世良に指導される、総合外科学教室のベッドサイド・ラーニングのグループFの学生として出てきます。これによって、ある意味、田口の未来が決まっちゃったんですね。

手術室の清潔、器械出しの緊張感も印象的でした。患者からすると、同じ手術室に入っているお医者さん、と思ってしまうのだけれど、役割によって見える景色が全く違うというところもリアルでした(術野を作るために内臓を押さえているだけの助手だと、当然術野はよく見えない)。そういえば、「バチスタ」では田口講師が、手術ほど見ているものにとって退屈なものはない、って言ってたっけ。

ところで、佐伯教授が、「極北救命救急センターのヘッド、桃倉は私の弟子だ」って言ってるんですが、この桃倉の息子が「医学のたまご」の桃倉なんでしょうか? どっかで出てきた名前なんだよなー、と思っていたのです。

「医学のたまご」「夢見る黄金地球儀」では、ん?、と思ったんですが、東城大本筋のシリーズは、やっぱり面白かったです。

華麗なテクニックの佐伯教授型でいくか、ある程度の経験を積んだ外科医であれば誰でも出来るという器械を使用していくか。「スナイプ」を引っ提げた高階には、確固たるテクニックがありましたが、確かにリカバリ出来る技術もなく、器械に頼るのは危険。誰でも出来るという利点と、そうなってしまったときに、リカバリの技術をどこで学ぶのかというこの矛盾。にしても、外科医としてバリバリ働ける期間って、この過酷さを考えると短いものなんだろうなぁ。一人の神の手は素晴らしいけれど、それだけでは処理できる件数だって限られているし、伝承という問題もある。私には層を厚くするくらいしか対策が思いつかないけど、外科医志望者も減っているというこの現状。外科の未来は大丈夫なんでしょうか…。
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つなです。
「日常」logとも称していますが、そう多くはない手持ちの本、興味が赴くままに借りてきた図書館本の感想が主になります。
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2008年3月23日に、fc2ブログに引っ越してきました。それ以前のamebaブログでの更新も、引っ越しツールによって移行しています(以前の記事は、表示が少々見辛いかもしれません。ご容赦を)。

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