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「ずっとお城で暮らしてる」/悪意の企み

 2008-04-06-23:31
ずっとお城で暮らしてる (学研ホラーノベルズ―恐怖少女セレクション)ずっとお城で暮らしてる (学研ホラーノベルズ―恐怖少女レクション)
(1994/12)
シャーリイ ジャクスン

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主人公は、18歳の少女、メアリー・キャサリン・ブラックウッド。ブラックウッド家は村でも由緒ある一族であるようなのに、どうも村人たちは彼女に悪意を持っているようである。メアリー・キャサリンは、そんな悪意に対しては昂然と頭を上げ、通りを歩くのだが…。彼女の普段の暮らしぶりは至って変化のないもの。姉のコンスタンスとジュリアン伯父の三人でひっそりと暮らしている。

なぜ彼女たちは村人たちから悪意を向けられるのか? 読み進めるうちに明らかになるのは、ブラックウッドの家で起こったある事件。

ねえメリキャット、お茶でもいかがとコニーのさそい
まあけっこうよ、毒入りなのねとメリキャット
ねえメリキャット、そろそろ寝たらとコニーのすすめ
十フィート下の墓場でね!

村の子供たちが囃し立てる歌の文句が、否が応にも雰囲気を盛り上げる。

自然の描写も美しく、メアリー・キャサリンの子供じみた御呪いは、いっそ微笑ましくも見えるのだけれど…。しかし、これは<恐怖少女セレクション>と銘打たれた通りの、ホラーなんである。

一見ね、メアリー・キャサリンの言動は、桜庭一樹さんの「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」における海野藻屑を思い出したのだけれど…。だんだん、この不穏さの正体に気づくと、これは怖い。同じ嘘つきであっても、メリキャットと藻屑の方向は、全く違う方を指しているのだ。

三人のある意味完成されていた暮らしに飛び込んできたいとこのチャールズによって、メアリー・キャサリンたちの平穏な暮らしは終わりを告げる。それでも、それでも…。メリキャットは「ずっとお城で暮らしてる」のだ。わが家はお城。空に向かって口をあけているお城…。
We have always lived in the castle.

真黒な幸せというのもあるのかも。そして、そんなメリキャットの相棒は、猫のジョナス。そうだよねえ、こういう時の相棒はやっぱり犬ではなく、猫でなくてはならないのだ。

ずっとお城で暮らしてる (創元推理文庫 F シ 5-2)ずっとお城で暮らしてる (創元推理文庫 F シ 5-2)
(2007/08)
シャーリイ・ジャクスン

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創元推理文庫の方は、表紙がいいですねえ。学研は美少女の写真が使われてて、これもいいけど、この幻想的な雰囲気を黒で締めているのもいいなぁ。綺麗だけれど、ちょっと不穏だし。
コメント
つなさん、こんにちは!
あ、つなさんは学研版で読まれたんですね。
あの歌の歌詞も微妙に違ってるんですねえ。
創元推理版でも後半の歌詞はあったのかな…?
いや、なかったような気がしますねえ。
十フィート下の墓場だなんて、全然覚えがないですよ。
…って、読み飛ばしてるだけだったらどうしよう。(汗)

「真黒な幸せ」って確かにそうですね。
あれは幸せとしか言いようがないんだけど、でも黒い、黒すぎる…
こんな風に話が終わるというのも凄いですよね。
いや、確かに幸せなんですけども…(笑)
【2008/04/07 08:13】 | 四季 #Mo0CQuQg | [edit]
四季さん、こんばんは~。
こちらもチェックしてくださっていたとのこと、ありがとうございます♪
今、「ニコルの塔」を読んでるので、またそちらにもお伺いすると思います~(これまた、四季さんとこで気になってたのです!笑)。

そう、学研版で読んだのです。
で、言われて初めて気付いたのですが、学研と創元推理文庫では、訳者さんが違うんですね!
微妙に表現も違ってるみたい…。
後半部もないのかもしれませんねえ。
十フィート下の墓場って、相当インパクトあるから、四季さんだったら覚えてらっしゃるだろうし。
この手のお話って、表現によってはだいぶ違う印象を受けてしまいそうです。
うーん、どっちがいいのかなぁ。笑

幸せだけれど、ほんとに黒いですよねえ。
なんか、にーっとした笑顔が浮かんできて、うすら寒くなりました。
ほんと、幸せなんですけどねえ、でもねえ…。
うー、ぶるぶる。
いやー、久々に怖い本を読みました。
やっぱ、すごいですよね、この本。
【2008/04/07 23:14】 | つな@管理人 #- | [edit]
こんばんわ。TBさせていただきました。
つなさんの記事を拝見して、この作品気になっていたんです。
桜庭一樹さんも絶賛されていたので、文庫を買ってしまいました。
凄い作品ですよね。
ホラーなんですが、スプラッタではなくて、キャーっていう描写もないのに、怖いですよね。
最後は良いことなのか、分からないですが、2人が幸せならば、それで良いのかなぁと思ったり。難しいです^^;
【2009/10/02 22:41】 | 苗坊 #- | [edit]
苗坊さん、こちらにもありがとうです。
桜庭さんが絶賛されてる本、気になっちゃいますよね~。
私もそうやって読んだ本が結構あるような。

そうなんですよ、キャーって感じではないんだけど、後からじわじわ、うわ~っとなる感じ。
ぞわぞわ来ちゃいますよね。
うん、最後はねえ。
永遠なんてないんだし、また誰かがこの二人の殻を叩いたならば…、と思いますよね。
【2009/10/12 10:24】 | つな@管理人 #- | [edit]












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【2008/04/07 07:03】
  • ずっとお城で暮らしてる シャーリイ・ジャクスン【苗坊の徒然日記】
    ずっとお城で暮らしてる (創元推理文庫) すべての善人に読まれるべき、本の形をした怪物である――桜庭一樹 過去に一族のほぼ全員が毒殺されたブラックウッド家。幼いメリキャットと姉のコンスタンス、そして二人の伯父ジュリアンの三人だけが生き残った。十八歳になっ
【2009/10/02 22:38】
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つなです。
「日常」logとも称していますが、そう多くはない手持ちの本、興味が赴くままに借りてきた図書館本の感想が主になります。
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