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「家、家にあらず」/自分の道を掴め

 2009-04-13-23:21
家、家にあらず家、家にあらず
(2005/04)
松井 今朝子

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「非道、行ずべからず」(感想)の美しき化け物(女形)、沢之丞の若き日が出てくるとのことで、借りて来た一冊です。

とはいえ、バリバリの芝居物である「非道、行ずべからず」とは異なり、こちら「家、家にあらず」が舞台とするのは、大名屋敷の奥。主人公瑞江は、北町奉行所の同心を父に持つ娘。母亡きあと、御殿女中として出世を遂げた「おば様」を頼って、砥部家に勤めることになったのだが・・・。

瑞江という名も奪われ、「うめ。切米五石。金五両」として、楽な部屋子ではなく、三之間勤めとなった瑞江。日々の勤めに追われ、良縁を用意される気配もない。おば、浦尾が瑞江を砥部家に招き入れたのはなぜなのか? 

そして、お屋敷に落ちる影。安全なはずの屋敷の奥で人が死ぬ。町奉行の同心である父は、本来、大名家のことに首を突っ込んではならないのだけれど…。町中でおきた人気役者と水茶屋の娘の心中事件もまた、砥部家の事件と関わっているようで…。父は娘を心配して内情を探るのです。ここに絡んでくるのが、若き日の沢之丞なんですね。あ、あと、薗部理市郎の父、薗部理右衛門も出てきます。

全ての種明かしがなされた後の(実はこの瑞江自身が、ある意味、信頼出来ない語り手だったりするんだけど)、瑞江の語りがいいのです。女は道を選ぶことが出来ないと思っていたけれど、屋敷の奥で様々な女の道を見て、更に自分で道を選ぶだけの力をいつしか得ていた瑞江。瑞江はどんな道を選んだのでしょう。「非道、行ずべからず」の笹岡平左衛門の妻は、同心の妻らしくないとか言われてましたが、瑞江関連でお嫁に来たのでしょうか。「非道、行ずべからず」で、瑞江の話って出てきましたっけ?? 出てこなかったように思うんだけどなぁ。

タイトル、「家、家にあらず」というのは、「女三界に家なし」というのもそうなんだけど、町奉行所に勤める同心にもかけてあるんですね。町方の同心は譜代の臣ではなく、その身一代限りのお抱えなんだそうです。大晦日の夜に、支配役の与力の家を訪問し、「此度もまた重年を申し付くる」といい渡されて、やっと翌年のお勤めが許される。みながみな、黙って受け継ぐことが出来る家を持っているわけではない。

そういえば、「非道、行ずべからず」では、芝居という継ぐべきものが出てきましたが、どうなんでしょうね、継ぐべきものを持っている方が幸せなのか、好きな道を選べる方が幸せなのか。どちらにもそれぞれの幸せがあるとは思うのですが・・・。「非道、行ずべからず」の歌舞伎の話も面白かったですが、「家、家にあらず」の大名屋敷の奥の世界も面白かったです。浦尾のように御年寄まで出世した場合、それまでの功績ゆえに女だてらに家を興すことも可能なのだとか。

↓文庫も。
家、家にあらず (集英社文庫)家、家にあらず (集英社文庫)
(2007/09/20)
松井 今朝子

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Author:つな がる
つなです。
「日常」logとも称していますが、そう多くはない手持ちの本、興味が赴くままに借りてきた図書館本の感想が主になります。
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2008年3月23日に、fc2ブログに引っ越してきました。それ以前のamebaブログでの更新も、引っ越しツールによって移行しています(以前の記事は、表示が少々見辛いかもしれません。ご容赦を)。

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