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「赤朽葉家の伝説」/ファミリー・サーガ桜庭ver.

 2009-04-09-23:35
赤朽葉家の伝説赤朽葉家の伝説
(2006/12/28)
桜庭 一樹

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目次
第一部 最後の神話の時代
 一九五三年~一九七五年 赤朽葉万葉
第二部 巨と虚の時代
 一九七九年~一九九八年 赤朽葉毛毬
第三部 殺人者
 二〇〇〇年~未来     赤朽葉瞳子
桜庭さん描くところの、三人の女三代記。

扉より引きます。

”辺境の人”に置き忘れられた幼子。この子は村の若夫婦に引き取られ、長じて製鉄業で財を成した旧家赤朽葉家に望まれ輿入れし、赤朽葉家の”千里眼奥様”と呼ばれることになる。これが、わたしの祖母である赤朽葉万葉だ。―千里眼の祖母、漫画家の母、そして何者でもないわたし。高度経済成長、バブル景気を経て平成の世に至る現代史を背景に、鳥取の旧家に生きる三代の女たち、そして彼女たちを取り巻く不思議な一族の姿を、比類ない筆致で鮮やかに描き上げた渾身の雄編。
ようこそ、ビューティフルワールドへ。

表紙の赤が鮮やかで、「赤」朽葉家の物語でもあることから、読んでいる間中、「赤」がとにかく印象的な本でした。三代遡るといえば、たとえばジェフリー・ユージェニデスの「ミドルセックス」(感想)があり、ナンシー・ヒューストンの「時のかさなり」(感想)がある。三代を遡ると、世界情勢とか、その国の歴史がぐっと浮かび上がってくるんですよねえ。山口瞳さんの「血族」(感想)なんかも、自らのルーツに迫る話なんですが、こういうファミリー・サーガって、ぐいぐいと読み進んでしまいます。

赤朽葉家が製鉄業で財をなした家であることから、赤朽葉家の歴史はそのまま重工業の歴史でもあるし、万葉を置いて行き、ある時期からほぼ姿を見せなくなってしまった、”辺境の人”の話は、山陰地方における「サンカ」の歴史でもある。

歴史のように語られる万葉の章、毛毬の章に比べると、現代の瞳子の章は、まだ何者でもない彼女を反映してか、ちょっと迫力に欠けている。歴史ものを読んでいる気分になっていたら、突然瞳子と彼氏の探偵物語になっちゃったりね。でも、この軟弱さも含めて、これが現代のわたしたちの時代なのでしょう。

ようこそ。ビューティフルワールドへ。悩み多きこのせかいへ。わたしたちはいっしょに、これからもずっと生きていくのだ。せかいは、そう、すこしでも美しくなければ。(p307より引用)

世界を美しくするために、これからも桜庭さんは物語を紡いでくれるのでしょう。webでチェックするところによると、母、毛毬の漫画、『あいあん天使(エンジェル)!』(タイトルはごっつく『製鉄天使』になって、とーぜん小説だけれども)が、スピンアウト作品として出版されるようですね。こちらも楽しみ!

この物語でビューティフルだったのは、赤朽葉家のお屋敷に至る坂道とか、溶鉱炉の赤(あ、これは何となく、高村薫さんの「照柿」(感想)も思い出しちゃうな)とか、豊寿の職人気質とか、トコネン草を燃やした時の細くたなびく紫の煙とか、”辺境の人”が若い不慮の死者を連れていく山奥の渓谷とか。章ごとに違うけれど、流れる空気もビューティフルなんですけどね。

ところで、web(リンク)にある、推定体重44、5キロで、茶色っぽい長髪、芸人であるという桜庭さんの旦那さんって誰なんでしょう。気になるー。

あ、さらに桜庭さんのweb話をすると、旦那さんの部屋からの荷物の引っ越しにおける、この部分、なんだかすごく分かるー!!

わたしたちはもう女の子なんてフワフワしたかわいい生き物じゃなくて、だから、労わられて重い荷物を肩代わりされるより、がんばってるところを見てもらって「がんばったね」と褒められたいのだ……。
 と、そんな面倒くさい大人子供の心理を説明するのは、明日か、来月か、もしくは10年後かにブン投げて後回しにする。

こういうの、やっぱり大人子供なんですかねえ。周りからすると面倒くさいかもしれませんが、とっても共感してしまうのでした。
コメント
こんばんわ。TBさせていただきました。
濃かったですよね~。面白かったです。
私はやはり万葉の章が好きです。
怒涛の人生を歩まれてきたんだなぁと思うと、何だか切なくなりました。

桜庭さんの旦那様、気になります。芸人なのですか!
引越しのくだり、すんごくよくわかります。
「頑張ったね」なんていわれたら、ずっと頑張りますよ^^;
【2009/04/10 23:31】 | 苗坊 #- | [edit]
こんにちは。
桜庭一樹さんが結婚したのは初耳でした(情報遅い)。
いやーびっくりしました。
【2009/04/11 22:08】 | 木曽のあばら屋 #GHYvW2h6 | [edit]
>苗坊さん
こんばんはー。
うんうん、濃ゆかったですね。
万葉の、千里眼奥様という設定も良かったですよね。
短いけれど、毛毬の章も印象的でした。

うふふ、桜庭さんの旦那さん、やっぱり気になりますよねー!笑
えへへ、「頑張ったね」って嬉しいですよね。
トラバどもです、またあとでお伺いしますね。

>木曽のあばら家さん
こんばんはー。
や、ひっそり書いてありましたからね。笑
作家さんのプライベートって、そんなに話題になりませんものね。
あのモリミー(森見登美彦氏)だって、少し前に結婚されたんですよ!
こっちもびっくりだったなぁ。
【2009/04/13 23:07】 | つな@管理人 #- | [edit]
こんにちは~
この本は描写がキレイで旅行に行きたくなりました。

桜庭さんの旦那さんは吉本の方だったと思いますが、ベテランだけどテレビにあまり出ている方ではなかったような・・・(名前が全く思い出せません)一体どこで芸人さんと知り合ったんでしょう?

それよりモリミーの結婚を知りませんでした!!ビックリ・・・そしてちょっぴり残念(笑)。もてないオーラがなくなってしまうのでは?
【2009/04/14 16:45】 | momo #- | [edit]
momoさん、こんばんはー!
確かに、山陰地方に行ってみたくなりますね。
ぶくぷく茶、飲んでみたいですよね。笑

momoさんは、きちんと読みこんでおられるなぁ。
瞳子の「自由」には、確かに辺境の人々の影響もあるのでしょうね。

桜庭さんの旦那さん情報、ありがとうございます。
おお、吉本の方なんですね。
いやー、確かにどこに出会いが。笑

モリミー、ちょうど、偶然にも(私が)「美女と竹林」を読んでる頃だったと思うんですが、「登美彦氏、かぐや姫を迎える。」なんてタイトルの記事が上がったんですよ。
かぐや姫って何?と思ったら、これが実は結婚報告だったんです。
ただし、「抜け駆け御免。ご意見無用」だそうですよ。笑
ほんと、なんとなくぬけがけされた気分がするのはなんででしょう。
なんか残念なんですよね。笑
【2009/04/14 22:23】 | つな@管理人 #- | [edit]
度々、お邪魔します。
森見さんのブログ見ました!かぐや姫モドキと結婚するなんて、さすが!!

「抜け駆け御免。ご意見無用」・・・見事に先回りしてコメント出されちゃいましたね(笑)
『恋文の技術』未読ですが、なにやら変化は現われているのか楽しみです。
【2009/04/16 17:28】 | momo #- | [edit]
momoさん、こんばんはー!

うふふ、可愛いんでしょうね、かぐや姫モドキ。
「夜は短し~」並みの乙女だったりするのかしらん。

「抜け駆け御免。ご意見無用」って、見事に語呂もいいですよね。笑
そう言われちゃったら、もう何も言えませんわー。笑

「恋文の技術」、図書館の予約待ちなんです。
どうなっているのでしょうね?
【2009/04/16 23:02】 | つな@管理人 #- | [edit]












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