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「まっぷたつの子爵」/善と悪と

 2008-10-14-23:44
まっぷたつの子爵 (1971年) (文学のおくりもの〈2〉)まっぷたつの子爵 (1971年) (文学のおくりもの〈2〉)
(1971)
イタロ・カルヴィーノ

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トルコ人との戦争で敵の砲弾を浴びたぼくの叔父、テッラルバのメダルド子爵は、まっぷたつになってしまった! 帰郷した右半身だけの叔父は、容赦のない悪の存在となっていた…。子爵が通り過ぎた道には、子爵によりまっぷたつにされた物たちが残され、村人たちは子爵の訪れを知る。

子爵は村人たちを刑に処する事を喜び、腕の確かな親方に、優れた拷問の道具、処刑のための道具を次々に作らせる。村人たちは子爵を恐れ、親方は自らの作り出す道具がもたらす結果に苦しむ。

そんな中、今度は砲弾により吹っ飛んだと思われていた、子爵の左半身が帰って来た。右半身とは異なり、こちらの左半身は博愛精神に充ち溢れた、まったき善の存在だった!

両者が同じ一人の娘、パメーラに惚れ込んだ結果、決闘が行われることになったのだが…。
まったき悪とまったき善と、子爵はきっぱり二つになってしまったわけですが、悪はともかく善であったとしても、完全な善はそれはそれで迷惑な存在なんですねー。最初はまっぷたつになった子爵に困惑し、彼の残虐な行為に戸惑いながら読んでたんですが、これは完全なる寓話なんだよね。全く医者らしい行いをしない元・船医や、陽気なライ病患者たち、既に意義が失われた信仰を保ち続けるユグノー教徒たちなど、他の登場人物たちもなんだか意味深な存在なのです。清濁併せのむというのとはまた少し違うかもしれないけれど、何でもすっぱり善と悪の二つに分けるわけにはいかないんだよねえ。村人たちにとっての善を押しつける、左半身の「善半」子爵の存在はユグノー教徒たちにとっては、迷惑でしかない。

私は上に載せた方の表紙で読んでたんだけど、下の表紙で読んでたら、また印象が変わっていたかもしれません。ユーモラスな感じで、同じ文学のおくりものシリーズだというのに、えらく違うと思いませんか~? 次は「木のぼり男爵」だ!

まっぷたつの子爵 (ベスト版 文学のおくりもの)まっぷたつの子爵 (ベスト版 文学のおくりもの)
(1997/08)
イタロ カルヴィーノ

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コメント
これも面白いですよね~。
カルヴィーノは一作ごとに違う味わいのある作家ですが、
これまで読んだ中では一冊もハズレがありません。
次は「木のぼり男爵」ですか?
だんだんカルヴィーノの深みにはまっていくのですね。
【2008/10/15 00:40】 | piaa #- | [edit]
つなさん、こんにちは~。
私も上の表紙の本で読んだんですけど
アマゾンで出てきたのは下の表紙。
びっくりしました。(笑)
「木のぼり男爵」の感想も楽しみにしてますね。^^

マロセーヌシリーズ、4作目まで読みましたよ。
いや、もうあのハチャメチャぶりがさらにグレードアップ…
でも妙にクセになりますね。(笑)
【2008/10/18 08:17】 | 四季 #Mo0CQuQg | [edit]
今頃になってナンですけど、こっちのブログにお引越しして
カテゴリ分け変えてたんですね!
過去の分まで変えるの、大変じゃなかったですか?

表紙ですが、確かに下の絵だと、かるーい感じのお話に
思えますねー。
知らない作家さんでしたが、今度チェックしてみます。
【2008/10/20 21:21】 | びー玉 #K4hmh3UY | [edit]
>piaaさん
こんばんはー。
トラバも頂いてたのに、すっかりお返事が遅れてしまってすみません。
カルヴィーノ、味わいが全然違って面白かったです。
そうですね、次は「木のぼり男爵」!
この辺は寓話的シリーズなのかな。寓話的なものって、その背景をくみ取らなければならないのだろうけど、そうでなくともこのイメージだけでも、なんだか面白いですよね。

>四季さん
こんばんはー。
うふ、四季さんも上の表紙でしたか!
寓話的なんだけど、最初の方は深刻な話、と思って読み始めていたので、下の方の表紙を見てびっくりでした。
下の表紙を見ながら読んだら、なんかまた違った先入観を持って読んじゃいそうですよね。笑

マロセーヌシリーズ。四季さんとこみて、早!と叫んだのは私です。笑
私は「散文売り~」がまだ1/4。でも、「人喰い鬼~」がなんだったのー!と思うほどに、サクサク読めちゃいますね。
ここのところ、挫折本が多くって…。ブログにかけてない中途半端な感想がいっぱい…。

>びー玉さん
こんばんはー。
PC無事復帰されたようで、良かったです♪
(でも、ブラウザ変えたりしなきゃいけないということは、全く無事というわけではないのかしら)
ええ、実はカテゴリ分け変えたんです。でも、海外・英米が100超えてるし、その他の本はもうすぐ200いっちゃいそうだし…。カテゴリ分け、難しいです。笑

この表紙、気になっちゃいますよねー。笑
カルヴィーノ、色々な作風があるみたいですよ。
短編集、「魔法の庭」も良かったですよ。
【2008/10/20 21:53】 | つな@管理人 #- | [edit]
 こんばんは~。
 イタロ カルヴィーノさん、ず~~っと気になりつつ手を出してない方です。小さい本屋さんにないせいか、なかなか手にとれていないんですが、いろんなとこでいろいろな本読みのかたがプッシュされているだけに、いつかは読みたいなぁと思っていますが、何故かなかなか読めなくて。
 木登り男爵も、吉野朔美?さんが漫画の中で触れていて、読みたいなと思っていました。
 いつか絶対に読みます。
【2008/10/22 23:28】 | 樽井 #- | [edit]
樽井さん、こんばんは~。

私も名前だけは知っていたものの、つい最近ようやく読み始めたばかりなんです。
完全に、これは四季さんの影響ですねー。笑
木のぼり男爵、吉野朔美さんも触れられてましたっけ?
例の本エッセイのものかしら。
「お父さんは~」とか「お母さんは~」のシリーズ、私も楽しく読んだんですが、小さくいろいろ書いてあるから、見落としが多くって!
でも、何度も読んで、何回も発見があって、それはそれで楽しいんですけどねえ。
【2008/10/25 22:56】 | つな@管理人 #- | [edit]
 こんばんは。
 四季さんの影響力は凄いですからね~、自分もけっこう影響受けています。
 木登り男爵に触れていたのは、そうです。そのエッセイ本です。あれもなかなか面白い本でしたよね。
【2008/10/28 22:41】 | 樽井 #- | [edit]
えっ、私?!
そそそ、そうなんですかー?!

吉野朔美さんのあのシリーズはいいですね♪
興味を持ちつつ読めてない本がいっぱいですが~。
(嬉しい悲鳴)
【2008/10/29 21:03】 | 四季 #Mo0CQuQg | [edit]
>樽井さん
樽井さんもでしたか!笑<四季さんの影響
そういう人、たくさんいそうですよねえ。
実生活では、ほとんどそういう話をする人がいないだけに、ネットはありがたいもんだなぁ、と日々感じております。
あのエッセイ本、面白かったですよね♪
残りも早く文庫化されないかしら~。

>四季さん
そうなんです、えへん!<なぜ、私がいばるのだ?笑

ですよねえ。
でも、吉野さんのあのシリーズ、私は二冊しか読めてないからなぁ。
早く文庫化されないかなー。
日曜の新聞の書評欄に、春日医師が登場してるんですが、やっぱり吉野さんの本で読んだ方が面白いかも・・・(むにゃむにゃ)。
【2008/11/01 17:49】 | つな@管理人 #- | [edit]












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Author:つな がる
つなです。
「日常」logとも称していますが、そう多くはない手持ちの本、興味が赴くままに借りてきた図書館本の感想が主になります。
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2008年3月23日に、fc2ブログに引っ越してきました。それ以前のamebaブログでの更新も、引っ越しツールによって移行しています(以前の記事は、表示が少々見辛いかもしれません。ご容赦を)。

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