スポンサーサイト

 -----------:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
カテゴリ :スポンサー広告 トラックバック(-) コメント(-)

「幻想秘湯めぐり」/温泉の味わい

 2007-12-13-22:33

南條 竹則

幻想秘湯巡り
同朋舎

わー、南條さんだー、と特に確かめもせず、ネットでぽちっと図書館予約をしたのだけれど、実際手元に来てびっくりの表紙のおどろおどろしさ。ま、たしかに表紙に小さく「ホラージャパネスク」とあるのだけれど…。なんか、このノリの表紙と、本の大きさをどこかで見たことがあるなぁ、と思ったら、「日本怪奇幻想紀行」のシリーズが後ろのページに載っていました(以前読んだ、このシリーズの4巻、芸能・見世物録の感想はこちら )。

目次
まえがき
恐山―死者も入りぬという地獄湯に浸かる
台、花巻、鉛温泉―賢治を想いつつ温泉俳諧小説を作る
那須湯本温泉-妖狐を語り、火事の湯の話に震える
山代、山中、和倉温泉―鏡花に誘われて北陸へ旅立つ
修善寺温泉―死人の面に纏わる伝説の筥湯に入る
塩原温泉―とある温泉宿で、身も凍る怖い体験をする
畑毛温泉―過ぎし日を想い、温泉神秘小説の想を練る
温泉津温泉―角の生えた銅像と鄙びた温泉町に安らぐ


南條さんは、「恐怖の黄金時代 」なんて本も著わしておられるわけで、そういった方面にも造詣が深いわけですが、南條さん自身の本来の文章の味わいは、「酒仙 」や「猫城 」に見られるような、どこかすっとぼけたところにあると思うのです。

実際、この本の中でも、本当の恐怖体験は「塩原温泉」くらいのもの。あとは、淡淡とした味わいの不思議や、温泉に絡めた文学が語られる。

温泉というと、私の場合、上げ膳据え膳もまた楽しみだったするのだけれど、ここでいう温泉はもっと純粋な湯治的なもの。一人、ふらりと小体な宿に泊まる、こんな旅も楽しいかもなぁ(南條さんも一人でばっかり旅しているわけではないのだけれど)。

参考文献に挙げられている本、著者を見ても錚々たるメンバーです。私でも知っているところで言うと、幸田露伴、宮沢賢治、鶴屋南北、岡本綺堂、泉鏡花、尾崎紅葉などなど。これらが温泉文学とでもいうのかな、そういった視点で語り直されるわけです。ところで、貫一お宮の「金色夜叉」。これに、「続々金色夜叉」なんてものがあったことを初めて知りました。「金色夜叉」では舞台は熱海だけれど、「続々」では塩原が舞台となるのだって。ここでは、貫一は復讐鬼転じて救い主となり、なんだか「モンテ・クリスト伯」を思わせるのだとか。

なかなかね、その温泉地のことなら何でも知ってる屋台があるような温泉(ここでは、過去の話として、屋台を引く夫婦者の事が書かれていたけど、今でもこういう人達っているのかしら?)には行かないけれども、ノスタルジックな味わいというか、自分が知っている温泉とは、多少パラレルワールド的でもある、少々幻想的な温泉を楽しめる一冊でした。
コメント












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバックURL:
http://tsuna11.blog70.fc2.com/tb.php/106-3671a6c5
≪ トップページへこのページの先頭へ  ≫
プロフィール

つな がる

Author:つな がる
つなです。
「日常」logとも称していますが、そう多くはない手持ちの本、興味が赴くままに借りてきた図書館本の感想が主になります。
興味を持った記事があったり、あなたが読み終えた本について語っていたら、是非あなたの感想を教えて下さい。お待ちしています。

2008年3月23日に、fc2ブログに引っ越してきました。それ以前のamebaブログでの更新も、引っ越しツールによって移行しています(以前の記事は、表示が少々見辛いかもしれません。ご容赦を)。

掲示板その他リンク

ユーザータグ
最近の記事
カレンダー
03 | 2017/04 | 05
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -

RSSフィード
カウンター

月別アーカイブ
検索エンジン情報
Googleボットチェッカー Yahoo!ボットチェッカー MSNボットチェッカー

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。