スポンサーサイト

 -----------:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
カテゴリ :スポンサー広告 トラックバック(-) コメント(-)

「吉原手引草」/手練の時代小説

 2008-04-03-23:05
吉原手引草吉原手引草
(2007/03)
松井 今朝子

商品詳細を見る

第137回直木賞受賞作です。ええと、図書館というところは、直木賞をとった作品なんかだと、やたらと冊数を仕入れているのですよね。で、とった直後は予約がいっぱいでなかなか借りられないのだけれど、ほとぼりが冷めるとこれが存外すっと借りられるようになっている。というわけで、ちょうど良い頃合いとなった本書を借りてまいりました。
目次
引手茶屋 桔梗屋内儀 お延の弁
舞鶴屋見世番 虎吉の弁
舞鶴屋番頭 源六の弁
舞鶴屋抱え番頭新造 袖菊の弁
伊丹屋 繁斎の弁
信濃屋茂兵衛の弁
舞鶴屋遣手 お辰の弁
仙禽楼 舞鶴屋庄右衛門の弁
舞鶴屋床廻し 定七の弁
幇間 桜川阿善の弁
女芸者 大黒屋鶴次の弁
柳橋船宿 鶴清抱え船頭 富五郎の弁
指切り屋 お種の弁
女衒 地蔵の伝蔵の弁
小千谷縮問屋 西之屋甚四郎の弁
蔵前札差 田之倉屋平十郎の弁
詭弁 弄弁 嘘も方便
どうやら、見目の良い若い男らしい、ある人物のインタビューにより浮かび上がってくるその姿とは…。うわー、これは実にうまい、手練の小説ですねえ。

吉原の妓楼、舞鶴屋の呼出しの花魁、葛城なる人物が、忽然と姿を消したようなのだが…。花魁の周囲の人々の弁により、徐々に浮かび上がってくる、葛城その人の人となりも魅力的だし、ラストの「詭弁 弄弁 嘘も方便」で一気に明かされる花魁の事情は、ミステリーとして読んでも、十分に面白い(途中で底が割れちゃう、という向きもあるかもしれないけれど。まぁ、ここは語りを楽しもうということで)。

吉原に生きる様々な役を持った人物それぞれから聞き取りを行うことで、吉原の事情について特に詳しくなくとも、するりと読めてしまうという親切さ。私は安野モヨコさんの「さくらん」や杉浦日向子さんの本を思い出しながら読みました。

いやー、松井さんのこの本って、今度こそ北村さんが直木賞だろ!!、と思ってた時の、直木賞受賞作だったので、何となく悔しいような心持ちがしていて、実は微妙な感情を持っていたのだけれど、ちゃんと面白い本でした。凛と立つ一人の女と、町人の意地とでもいいましょうか、覚悟が潔い、すっきりとした一冊でした。時代物で安心して読むことの出来る作家さんに、また一人出会えたような気がします。
□著者松井今朝子さんのHPにリンク
□次に読みたいのはこの辺。ずっと前から、店頭でこの表紙が気になっていたのよ。
一の富―並木拍子郎種取帳 (時代小説文庫)一の富―並木拍子郎種取帳 (時代小説文庫)
(2004/06)
松井 今朝子

商品詳細を見る

読みながら、脳内でこの絵に変換されてしまいました。これ、話もそうだったけれど、絵もなかなか強烈だよね。
さくらんさくらん
(2003/11)
安野 モヨコ

商品詳細を見る
コメント
ぬぬぬ…結末がどんなだったか思い出せない…。確か期待しすぎて拍子抜けした記憶があるのですが。

題名通り正に吉原の手引書みたいにわかりやすく吉原を説明した話でしたね。読めば読むほど吉原は俗から離れた浮世という感じがします。


話は全く変わりますが、実は先日TBした「ホテル・ルワンダ」の記事は、このブログへのTB第一号ではなかったんです。その前に「七悪魔の旅」をTBしてたんですが実は失敗して…。
何か幸先悪いから言うのやめてたんですが、問題なくTB出来てるし言っちゃいました(笑
【2008/04/04 22:10】 | おんもらき #SFo5/nok | [edit]
おっとー!笑
でも、これ、ネタバレの類に関することだからなぁ。
語りの巧みさといい、時代背景の丁寧なところ、浅田次郎さんを思い出しました(ネタ的にも人情的にも浅田さんっぽいと言ったら、ラストが分かるかな?笑)。

吉原のシステムってどんな人が考えたんでしょうね?
遊びのお金はそのままぱーっと消費されていく運命にあるのかなぁ。
花魁の細い肩にすべてが掛かっちゃってんですもん、なんとも大変な世界ですよねえ。

ぐは。トラバ、実は失敗があったんですか。笑
同じfc2同士となったのに!なぜ。笑
お気づかい、ありがとうございました。
「七悪魔」、うーむ、図書館に入ったら、すぐ読むんだけどなー。
【2008/04/05 08:32】 | つな@管理人 #- | [edit]
つなさん、お久しぶり。
相変わらず、すごいスピードで読書をしていらっしゃいますね。

この本、読みたいと思ってますが、
ずっと前に買った同じ作者の『奴の小万と呼ばれた女』 を
まだ読んでません。
時代小説は、あまり読んでませんが
この人のはとっつきやすそうって思うのですが。。。v-273
【2008/04/06 14:04】 | honyomi #- | [edit]
honyomiさん、こんばんは!

あはは、スピードは色々緩急あるんですけど。
引っ越し前、アメブロで更新に苦労していたけれど、今はさくさく書けちゃうせいかもしれません~。

おお、積読になっちゃってるのですね。笑
読みだしたら、きっとさくさく読めちゃうんじゃないかなぁ。
安心して読めるし、語りが巧いのですごく読みやすいと思いました。

時代ものでは、諸田玲子さんの「お鳥見女房」シリーズもいいですよ~。
【2008/04/06 22:21】 | つな@管理人 #- | [edit]
 この語りのテクは、すごいですね、、。
私も感服いたしました。
後、勿論、吉原のシステムというか、文化、制度の
調査も。
  
【2009/03/16 22:12】 | indi-book #- | [edit]
indi-bookさん、こんばんはー。
トラバどもです。
しかし、またしてもこちらからは反映されない模様…。
bookbathさんとこは、なぜか通るんだけどなぁ、むーん。

語りのテク、ほんと手練でしたよねえ。
いやー、巧い。
しかし、ほんと、そういう意味で、直木賞って遅いですよね。笑
ベテランの今までの功績に与えるもんになっちゃってますよね。
(いつまでたっても貰えない北村薫さんとかもいるけど…ひどいー)

吉原のシステムなんかも、とっても分かりやすかったですよね。
【2009/03/16 23:30】 | つな@管理人 #- | [edit]












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバックURL:
http://tsuna11.blog70.fc2.com/tb.php/10-b31967d1
  • 吉原手引草 / 松井今朝子【みすじゃん。】
    吉原手引草(2007/03)松井 今朝子商品詳細を見る なぜ、吉原一の花魁葛城は、忽然と姿を消したのか? 遣手、幇間、女衒ーー人々の口から語られ...
【2008/04/04 22:05】
  • 吉原手引草【個人的読書】
    なぜか、アフィリエイトにないのでamazonのページへ 「吉原手引草」 松井今朝子・著 幻冬舎・出版 『作家の力量全開、語りの魅力』  直木賞受賞作です。  吉原の花魁、葛城の失踪という事件を 各章を吉原界隈の関係者(遣手、女衒、猪牙船の船頭から、...
【2009/03/16 21:53】
≪ トップページへこのページの先頭へ  ≫
プロフィール

つな がる

Author:つな がる
つなです。
「日常」logとも称していますが、そう多くはない手持ちの本、興味が赴くままに借りてきた図書館本の感想が主になります。
興味を持った記事があったり、あなたが読み終えた本について語っていたら、是非あなたの感想を教えて下さい。お待ちしています。

2008年3月23日に、fc2ブログに引っ越してきました。それ以前のamebaブログでの更新も、引っ越しツールによって移行しています(以前の記事は、表示が少々見辛いかもしれません。ご容赦を)。

掲示板その他リンク

ユーザータグ
最近の記事
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

RSSフィード
カウンター

月別アーカイブ
検索エンジン情報
Googleボットチェッカー Yahoo!ボットチェッカー MSNボットチェッカー

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。