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「グリフィンの年」/魔術師大学のキャンパスライフ

 2008-01-30-23:51

ダイアナ・ウィン・ジョーンズ, 浅羽 莢子

グリフィンの年 上 (sogen bookland)

グリフィンの年 下 (sogen bookland)

ダークホルムの闇の君 」の続編です。続編があることは知っていたものの、でも図書館にはないしなぁ、と忘れかけていた頃に図書館で発見しました。

最初にこれを読んだ時は、グリフィンに両親の細胞が入っていて、だから子供達とグリフィンは兄弟なんだ、というあたりにクラクラしたもんですが、もう、今ではきっとこういうのを読んでも大丈夫。笑 「ダークホルムの闇の君」から舞台は八年後、今度はグリフィンのエルダが中心となります。あの悪名高き実業家、チェズニー氏によりテーマパーク化されていたこちらの世界も、何とか落着きを取り戻したところ。でも、エルダが入学した魔術師大学には、その頃の悪癖がイロイロと残されてしまっていて…。

表紙扉から引きます。

今年の新入生は問題児ぞろい。
北の国の王子に、南の皇帝の妹、魔術師の娘のグリフィンに、
革命家のドワーフ、首長国からきた青年に、出身を明かさない金持ちの娘。
いつのまにか仲良くなった6人だが、
じつはそれぞれに困った問題をかかえこんでいた。
一方、大学は、刺客がキャンパスに入りこむわ、
外套掛けは女子学生につきまとうわ、海賊は学食に乱入するわの大混乱。
グリフィンのエルダと友人たちは、この危機をどう切り抜ける?

解説=荻原規子


というわけで、これは魔術師大学の新入生たちのキャンパスライフを描いたものであり、ちょっと変形の学園ものと読むことも出来る。個性的な友人たち、個性的な先生たち(こちらの個性はあまり嬉しくないけれど)。楽しいよ!

魔術師大学は、チェズニー氏のあの時代に、魔法の研究を忘れ、「実際的な」魔術師たちを送り出すことに汲々としていた。ケリーダが引退して、若い魔術師たちが教授となり、自分で考えさせる事もなく、大見出しを写させる、大学ではそんな授業が続いてしまっていた。学生たちのことよりも、月に行くことで頭も予算もいっぱいな大学運営委員長コーコランを始め、教授たちは誰も彼もあまり頼りにならない。

そこに入学したのがエルダや、訳ありの新入生たち。
教授たちの授業に見切りをつけ、自分たちで本から魔法を学び、力を合わせて実際に刺客に立ち向かうための罠を掛けたりするところが良かったな~。

想像力も魔法も、自分たちが持っている可能性も、ここで終りと決めてしまったら、そこで終わってしまうけれど、ほんとはどこまでも羽ばたけるものなんだよね。そんなワクワクするような希望と未来を感じる物語。後半に向けて、物語は綺麗に大団円へ(「グリフィンの年」というタイトルの意味もわかります)。 これぞまさにハッピー・エンドでしょう。

 ← 文庫も
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「アブダラと空飛ぶ絨毯」/D.W.J.版アラビアンナイト

 2005-10-31-08:33
ダイアナ・ウィン ジョーンズ作、西村 醇子訳
 「アブダラと空飛ぶ絨毯―ハウルの動く城〈2〉」

ハウル2とあるけれど、今度の主人公は、ラシュプート国のバザールの若き絨毯商人アブダラ。アラビアンナイトの世界を下敷きにした、「魔法使いハウルと火の悪魔」の姉妹編となる物語。

ダイアナ・ウィン ジョーンズ, Diana Wynne Jones, 西村 醇子
アブダラと空飛ぶ絨毯―ハウルの動く城〈2〉

表紙の絵がとても綺麗なので、大きな画像を載せました。真ん中の空飛ぶ絨毯に乗る寝巻き姿のアブダラ、右下のイカを咥えたイヌ、更にその下の青い瓶、月の光、夜の庭園、空中の城。この美しい絵そのままの世界が展開される。

アブダラは、インガリー(ハウルソフィーが住む)からはるか南に下った地、スルタンが治めているラシュプート国のザンジブ市のバザールに住む、若き絨毯商。バザールの隣人は、揚物屋のジャマールとその飼い犬

ある日、アブダラがいつものように、店内で空想の翼を広げていた所、「空飛ぶ絨毯」を売りたいというお客がやって来る。「空飛ぶ絨毯」を手に入れたアブダラは、絨毯のお陰で美しい箱入りの姫、<夜咲姫>と知り合うが、<夜咲姫>は彼の目の前で魔神(ジン)・ハスラエルに攫われてしまう。アブダラは怒ったスルタンの追跡を受けながら、魔神(ジン)から<夜咲姫>を助けるために、旅に出ることになる。

アブダラの旅のお供は、瓶の口から出る紫色の煙、気難しい精霊のジンニー。一日一回は願いを叶えてくれるというのだけれど、彼の叶え方はいつだって強引。かえって状況が悪くなったりもする。

「この瓶の持ち主となった者は、毎日ひとつずつ願い事が許され、ぼくはいやでもそれをかなえてやらなければならない」

さらに、ジンニーに引き合わされた、ストランジア人の兵士、なぜか彼らにくっ付いて来た<真夜中><はねっかえり>という二匹の猫を連れて、旅は続く。

全ては、その時そこに見えているものだけであるとは限らない。

ザンジブのならわしにより、美辞麗句を連ねる事が出来るアブダラ。お世辞が大好きな「空飛ぶ絨毯」も面白いし、ほとんど何にだって逆毛をたて、気に入らない時には大きくなる猫の<真夜中>も不思議。かつてはいい魔神(ジン)だったハスラエル、その弟で甘ったれのダルゼル、臆病でへそ曲がりのジンニー

全ては隠されているけれど、「悪いやつでいるのも楽しかったんだよ」というのも分かる。自分の型に囚われることなく、乱暴でも好き勝手が出来るのだもの。最後は大団円でめでたし、めでたし。全ては収まるべきところに収まるのだ。

実は、「魔法使いハウルと火の悪魔 」はあまり好みではなかったのだけれど、こちらの「アブダラと空飛ぶ絨毯」は、とても楽しく読むことが出来た。本当のアラビアンナイトをきちんと読んだ事がないので、その世界とはまた違うのかもしれないけれど、魅力的なアラビア風の世界にうっとり。ま、私はソフィーに同族嫌悪を感じていたので(長女で自意識過剰で頑固者)、ぎゃんぎゃん騒ぐソフィーの出番が、表面上だけでも少なかったのが、大きかったのかもしれないのですが。

「ダークホルムの闇の君」/ファンタジー

 2005-06-24-08:48

ダイアナ・ウィン・ジョーンズ、浅羽莢子訳「ダークホルムの闇の君」

amazonから引っ張った粗筋はこちら
出版社/著者からの内容紹介
別の世界から事業家チェズニー氏がやってきて四十年、魔法世界は今や観光地。だが諸国の財政は危機に瀕し、町も畑も荒れ放題。この世界を救うのは誰か? 神殿のお告げで選ばれたのは魔術師ダーク。彼と妻、一男一女五グリフィンの子供たちまで巻き込まれて……辛口のユーモアを盛り込んだファンタジイ。 解説・妹尾ゆふ子

これ、すごいです。グリフィンに両親の細胞が入ってるから、子供達とグリフィンは兄弟だし、彼らが生きる魔法世界は、ある事業家のせいで、長年に亘り冒険のテーマパーク化されてしまっている。これらの詳しい説明があまりなされないまま(ずーっと設定の説明が続く物語もうんざりだけど。そして、私の読み取りが甘いという可能性も大ですが)、話はどんどん進んでいく。年寄り竜・ウロコのかっこよさや(教え諭してくれる、威厳ある竜って好きだ)、物語としての面白さ、様々な小道具の素晴らしさなど、魅力的な部分が数多。でも、毎度物語に入り込みにくいのはなぜなんだーーー!(ハウル でいまいち、物語に入り込み難かった私)


と、考えていたら、「物語三昧」のペトロニウス さんの所で拝見した、こちらの記事『賢者の石』ハリーポッターシリーズ第一巻/なぜ世界はハリポタに熱狂したのか?? と、その時のコメントが頭を過ぎった(記事は直接リンク、コメントはそのままここに引用させて頂きます)。

<導入部の間口の広がり>天才的な物語作家は、例外なく導入部を間口の広い『誰にでも分かる』か、もしくは『信じられないほど典型的』なスタイルではじめます。そして、「そこ」から読者を感情移入させたまま、深く広い世界に連れ出してくれます。そういう意味では、まさに天才的物語作家なのだと思います。(「ハリー・ポッター」の著者J.K.ローリング氏についての、ペトロニウスさんのコメントより)

この辺りが「ハリー・ポッター」にはすんなり入れるのに、D.W.ジョーンズにはいまいち入り込み難い要因なのかなぁと思いました(「ハリー・ポッター」だって、きっと4巻、5巻辺りから始まると辛いはず)。D.W.ジョーンズは、その分、元々のファンタジーファンにはすんなり受け入れられるけれど、そうではない場合、少し読み進めるのが辛いのかなぁと感じました。何となく、自分の中でのD.W.ジョーンズの攻略法が出来たような気がして、個人的にはすっきり。

しかし、この「ダークホルムの闇の君」は図書館にたまたま置いてあったのだけど、残りの本は図書館になさそうであります。気長に探してみる事にします。 そして、この一冊目を導入部とすると、次作の方が面白そうな感じ(ダークホルムは二部作)。次作の「グリフィンの年」も読んでみたいと思います。

「これより十年ほど、あの脇谷に棲むことにした」ウロコは告げた。「あそこが気に入った。その間に、おまえたち二人に何が何でも魔法を教える。手始めは読心術じゃ。明日の朝、二人とも参れ。小わっぱ、猫鳥、わかったか?」

*臙脂色の文字の部分は本文中より引用を行っております。何か問題がございましたら、ご連絡下さい。ペトロニウスさん、記事中でリンクしたので、トラバさせて頂きました。

著者: ダイアナ・ウィン ジョーンズ, Diana Wynne Jones, 浅羽 莢子
タイトル: ダークホルムの闇の君


児童書あれこれ/「魔法使いハウルと火の悪魔」

 2005-03-16-08:49
ファンタジー大好きです。「ナルニア国ものがたり」「はてしない物語」「ゲド戦記」などなど、みんなみんな大好きでした。
子供の頃は、今の現実とは違う世界が存在して自分もいつか行ける筈、とかなり本気で思っていましたし、未だに大きな洋服箪笥の外套の向こう(@ナルニア)には何かがあるんじゃないかとドキドキします。

今日はダイアナ・ウィン・ジョーンズ「魔法使いハウルと火の悪魔」について。ご多分に漏れず、宮崎駿監督の映画を見に行ったわけですが、もう見に行った後頭の中が、??????の嵐。えー、ソフィーったら、いつからハウルのこと好きになったわけ~?(だって、愛してるって!)、とかこの人たちは一体何のために戦ってるわけ?とか。これはたまらん、原作があるとの噂だし、と原作を読んでみたのでした。見に行かれた方、映画だけで話を理解できましたか?私はちっとも出来ませんでした。

前述の通り、子供の頃からファンタジーをよく読んでいましたので、設定などにはそんなに違和感がありませんでした。
「7リーグ靴」とか、「長女には成功する見込みがない」、「末っ子は出世する定め」などなど。
ファンタジーに全く馴染みのない夫は早々に脱落していきました。
横から「7リーグ靴って何~?」とか「なんで長女は成功しないの~?」「ねえ、これは何~、あれは何で~?」などと聞かれた所で、私に答えられる訳もなく。
「それはそういうものなの!そういう約束なの!」となぜか怒り口調になってしまうワタクシ。大人気ない・・・。
今回初めて思ったのですが、子供の頃にファンタジーに親しんでいないと、その本の中での所謂「お約束」を受け容れるのが難しいのでしょうか。夫は非常に理屈っぽいので、単なる性格のせいかもしれないのですが。でも、「ハリー・ポッター」は喜んで読んでいるのですよね。「ハリー」よりも「ハウル」の方に、昔のファンタジーの匂いを強く感じるので、これが原因かなと思っています。

映画ではキムタクが吹き替えをやるからか、妙にかっこよいハウルでしたけれど、原作のハウルはソフィー曰く「ぬるぬるウナギ」。自分の見た目ばかりを気にする自惚れやで、移り気。決してかっこよくはありません。

不快なことはみんな嫌いなんだから、違う?逃げまわるウナギみたい。いやなことがあると、いつだってぬるぬると逃げちゃうんだ。

姿が若いときはおどおどしていた癖に、お婆さんになった方が自己主張が出来るというソフィーにも共感は出来ました(自意識過剰ってことですか?「誰もあんたなんか見てないよ」というのに。私も自意識過剰なので、一度おばあさんになった方がいいのかも?30越えて少し図太くなった気も)。

しかししかし、これはファンタジーというよりはラブロマンスを描いた物語ではないか、と。どうも児童書としてとか、ファンタジーとしてと考えると、あまり好みの作品ではありませんでした。残念~。


映画では火の悪魔・カルシファーと、「待たれよ」の見習い・マイケルが可愛かったです。しばらく家で「待たれよ」と言いながらあの動作をするのが流行りました。・・・夫と二人でですが。もういい大人ですが。こう考えると、私もなかなか御気楽な毎日を送っています。


*臙脂色の文字の部分は、本文中より引用しています。何か問題がございましたらご連絡下さい。



著者: ダイアナ・ウィン ジョーンズ, Diana Wynne Jones, 西村 醇子
タイトル:
魔法使いハウルと火の悪魔―ハウルの動く城〈1〉

その後に読んだ、「アブダラと空飛ぶ絨毯」の感想はこちら
DWJ版アラビアンナイトともいえそうな、「アブダラと~」。私は、「魔法使いハウル」よりも、こちらの方が好みでした。
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プロフィール

つな がる

Author:つな がる
つなです。
「日常」logとも称していますが、そう多くはない手持ちの本、興味が赴くままに借りてきた図書館本の感想が主になります。
興味を持った記事があったり、あなたが読み終えた本について語っていたら、是非あなたの感想を教えて下さい。お待ちしています。

2008年3月23日に、fc2ブログに引っ越してきました。それ以前のamebaブログでの更新も、引っ越しツールによって移行しています(以前の記事は、表示が少々見辛いかもしれません。ご容赦を)。

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